ラボラジオってなぁに?
こんにちは、ZENKIGEN.Labの水坂です。
今月は、「リモートワーク下での社内コミュニケーションの活性化施策」として皆さんにも是非参考にしていただきたい、本年4月より開始したラボの新しい取り組みを紹介します。
これまでのラボでは、感性工学や心理学、データサイエンス、社会学などの様々な学問分野の専門家がディスカッションをして、1on1や採用といった人事領域における新たな知見の構築やそれをサービスへ活かす方途を考えてきました。
そんなラボには、多様な分野で専門性の高いメンバーが揃っており、それぞれがディープな知見を保持しています。それらの知見を社内に幅広く共有し、少しでもラボ↔︎他部署のメンバー間の交流を促進したいという目的で始めたのが「ラボラジオ」。
ラボラジオとは、ラボメンバーがゲストをお招きして、今HOTな話題や面白そうなテーマについて、学術的な要素も含めながらゆる〜く楽しく話すラジオです。
始まった経緯
以前のnoteで紹介したことがありますが、ラボでは2週間に1回の勉強会を開催していました。勉強会はラボメンバーのみならず、多様な知見を持った人が集まり、課題図書についてオープンな議論をする場でした。しかし、ラボのメンバー以外の参加は限定的で、なかなか他部署のメンバーとの交流が拡大しませんでした。
https://note.com/yutomizu/n/na2241b099722?magazine_key=m0898a1e91998
最大の理由は、課題図書を読んで参加するというハードルの高さにありました。日々の業務に追われる社員にとって、課題図書を読んで、しかもまだ話したことのない人とオンラインで議論するというのは、心理的なハードルがかなり高いものでした。とりわけ、新しい参加者を集めることに課題を感じていました。
この課題についてラボのメンバーで話し合い、勉強会の目的が「ラボの取り組みやメンバーの認知度を高める」、「他部署との交流を深める」、「普段の業務ではあまり触れることがない学術的な知見に目を向ける」ことであると確認しました。さらにその方法を議論していたところ、あえて参加者の表情が見えず、リスナーも聞き流すことができる「ラジオ」という形式が、社員が気軽に参加できるのではないかという結論に辿り着きました。メンバーの1人が佐久間宣行さんのオールナイトニッポン0(ZERO)のファンだったことも理由の1つです(笑)。
ラジオのフォーマット
ラボラジオは2週間に1回(各回約30〜40分)のペースで放送しています。ホストが毎回テーマを設定し、テーマに合った方をゲストとしてお招きします。以下の表にこれまで扱ったテーマの一覧を記載しています。ご覧いただくとわかるように、HR領域にとどまらず幅広いテーマについて議論を深めてます。
過去のテーマ一覧
「未来の消費を先読みする!」
「脱成長コミュニズムはありか?なしか?」
「ウクライナを眺めて」
「遺伝子とライフサイエンス」
「データ・サイエンスの過去、現在、未来」
「人事領域での『きくこと』と『みること』の可能性」
「今を生きる若者のリアル」
「世界の見え方、語り方」
ラジオはSlackの「ハドルミーティング(ハドル)」で行います。ハドルは、コロナ禍で失われたリアルなオフィスでの雑談を取り戻すために、ボタン一つで始められる音声限定のコミュニケーション機能です。
https://slack.com/intl/ja-jp/resources/using-slack/solve-problems-aloud-with-slack-huddles
ラボラジオでは、ホストとゲスト以外は基本的にミュートで参加します。リスナーは、Slackからワンクリックで参加できるので、作業中のBGM的に聞き流したり、移動中や家事をしながら聞くこともできます。この気軽さがウケていて、毎回かなりの人数の社員が参加してくれています。
ラジオはハドルで行うため、一期一会で録音はしていません。この形式によって、話し手が気軽かつ大胆に自らの思いや考えを語ることができています。リスナーからゲストへの質問はSlackのチャンネル内に投稿できるスレッドを作り、そこにチャット形式で書き込んでもらいます。リスナーはラジオに反応できるし、ホストも耳で聴きながら目でコメントを追えるので、ホスト&ゲスト↔︎リスナーが双方向のやり取りをしながら参加でき、かつスムーズな進行が可能です。
ラボラジオが作る未来
前回のnoteでTMS(トランザクティブ・メモリー・システム:組織で「誰が何を知っているのか」が共有されている状態)について紹介しましたが、ラボラジオは社内やチーム内のTMSを向上させるのではないかと考えています。
TMSの構築には、「共有」「保管」「収集」の一連の流れが必要です。ラボラジオでは、毎回違うゲストを呼びながらトークを行うことで、各ゲストが持っている多様なナレッジを社内に共有する役割をになっています。普段は、自分の専門について話すことが少ない人でも、ラジオのゲストになると饒舌に語ることができ、リスナーはゲストの新しい一面に気づくことができます。さらにスレッドにラジオの感想やリンクを残しておくことで、ナレッジが保管されます。リスナーやゲストがラジオで聞いた&話した内容を仕事に活かすことで、TMSの構築、生産性の向上に貢献することが狙いです。ZENKIGEN全体が、メンバー同士の知が循環することで、一人では出せなかった新しいアイディアが常に出てくる会社になればいいなと思っています。
社内でもラボラジオの評判は良く、すでに累計で100人以上のリスナーが参加してくれています。ゲストとして話す人も、普段は表に出さない感覚を言語化できて楽しかったと言ってくれたり、交流会などでは、ラボラジオで話したことが話題に上がったりするなど、会社全体にもいい影響が出ています。ぜひ皆さんの会社やチームでも、やってみてください!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?