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スタートアップがラボに投資をする理由

これまでラボが誕生した背景について書きましたが(前回の記事)、今回はスタートアップの会社がラボに投資し続ける理由を尋ねました。

水坂:なぜお金に余裕もない創業間もないスタートアップがラボに投資するんですか?

小荷田:一言で表すと「半歩先を行く」です。

私は、ZENKIGENではこれまで3つの組織の立ち上げに従事しました。デザインとデータサイエンス、ラボです(マーケティングを含めると4つです)。これらの組織は一見繋がっていないように見えますが、強く繋がっています。そして、この繋がりこそが、半歩先の経営の基盤になっています。まずは、それぞれの組織の役割を簡単に説明します。

ラボ:未来を見る
データサイエンス:未来を実装する
デザイン:社会に届ける
マーケティング:市場(競合)を理解する

これを聞くと何かピンときますか?

水坂:うーん、全く(笑)

小荷田:これはビジネス基本中の基本ですが、会社として強くあるためには、「マネされにくい」ビジネスをすることが重要だと言われています。それは、プロダクトやビジネスモデル、技術力などなんでも構いません。差別化ですね。

では、私が立ち上げた組織を単体で見てみましょう。研究をしている組織はどこにでもあるし、AIを実装する会社はいくらでもある、デザインを専門としている企業もたくさん出てきています。マーケティング専門の会社もありますよね。

ただ、これを一気通貫してできる会社は少ないです。 詳しく説明すると、ラボが半歩先の未来を研究し、それをデータサイエンスチームが実装し、デザインチームが社会に届ける仕組みを高速で可能にする会社はなかなかいないと思います。これを実現することにより、「半歩先を行く」ことができるようになります。

だからこそ、ZENKIGENはラボに投資することで先を見据えながらプロダクトを開発することができています。

水坂:これからラボに期待している役割はありますか?

小荷田:論文は書いてほしいです(笑)

それ以外でいうと、会社のブレーキとして存在してほしいと思っています。

水坂:ブレーキとはなんですか?

小荷田:私たちは、AIプロダクトを開発するテクノロジーカンパニーです。AIはただの道具です。なので、使い方を間違えると誤った方向に進んでいく可能性もあります。

特に利益を追求するビジネスは、誤った方向に進みがちです。なので、利益を全く求めないラボは、倫理や道徳的にダメなことをダメと言える唯一の存在だと思います。そのため、私たちが暴走しないように見守っていてほしいです。短期では正しく見えることも、長期の目線では誤っていることがあるのでラボは長期目線でいて欲しいですね。

今回は、2回にわたり小荷田さんのインタビューをお届けしました。これを読んでいる人が少しでもZENKIGEN LABに興味を持って頂けたら嬉しいです。Zenkigen Labのnoteはこれからも続きます。ご愛読いただけたら嬉しいです!!


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