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スケート競技の普及を担う者⑤:そもそも普及がゴールではない。

普及のその先

そもそもスケート界にとって普及がゴールではありません。普及の先に強化があり、それら2つを果たした上での発展が僕たちの目指すべきゴールです。発展とは、端的に言えば市場の拡大と文化の繁栄です。
普及と言う横軸と、強化という縦軸を広げ、全体の面積を広げることが目標となります。

日本のスケート界は頂点が高く底辺が極めて小さい二等辺三角形

世界屈指のスケーターを有する日本ですが、フィギュアスケートとスピードスケートを合わせた競技人口はアメリカのそれに比べて30分の1以下。アイスホッケーを加えるとその差はさらに広がるでしょう。フィギュアスケート単体で比較してもロシアの30分の1。

競技人口から見たオリンピックメダル獲得率において、日本は他のあらゆる主要国に比べて圧倒的に高い数字が出ています。これは選手の努力だけでなく、保護者や全国各地の指導者の功績が大きいのですが、日本はある一定のレベルまで到達すれば比較的選手が育ちやすい環境にあると言えます。つまり統計上横軸である底辺を倍化することで、縦軸の頂点であるメダル獲得率は倍化すると言うことになっています。

アイスホッケーは正確な数字を測ることは難しいのですが、女子において日本代表は計り知れない格差の中で、圧倒的に高い成果を出していると思います。

発展させた未来に、皆が親しめ、誰もが携われる土壌が生まれること。

それが、全ての取り組みのゴールになります。

最終回へ続く

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