浪費家の虚しい労苦
「わたしゃ、この世界は、50年以上の大ベテランよ。」
「あーそう。水割り作ってくれる?」
産まれて22年の俺と何歳かわからないニューハーフと話している。
「そんなんいいじゃない!趣味とかあるの?」
「良くねえよ。水割り作れや。強いて言えば、筋トレと読書くらいだな。太宰治が心中した時、生きてたね。」
「生きてるわよ!あの時も、こうして水割り作ってたわよ!」
「ふーんそう。(何も考えず生きてたわけか。)」
「筋トレね〜!素晴らしい!素晴らしい!ちょっと筋肉触らせて。」
「いいよ。