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中国の最先端デジタル社会を支える”微信(WeChat)”

「スマホが無ければ、買い物ができない。それどころか、店に入ることすらできない。」
「スマホが無ければ、タクシーが全く捕まらない。」

これらは、私が中国に来て、最初に感じたことです。これほどまでに中国社会が、「スマホありき」前提の社会となっていることに、驚きが隠せませんでした。


現在、私は中国在住1年目です。

みなさんの中国に対するイメージはどんなものですか?

「なんか不透明なことが多くて怖い。」「反日のニュースをよく見聞きするから、近いようで遠い国。」というようなポジティブなイメージをお持ちの人は少ないかと思います。

ただ、そんな中でも、「ここ数年で急激に経済成長を果たした!」「中国とアメリカの時代だ!」というように中国が明らかな経済発展を遂げていることは、誰しも聞いたことがあると思います。

私自身も、「中国ってなんかすごいんだよね。」「なんか電子決済進んでるらしいよ。」という漠然としたイメージを持って、中国へとやってきました。

しかし、中国へ実際に来てみると、予想以上のデジタル社会に驚愕しました。

お隣の国で、こんなにも便利な社会が誕生していたのかと。

中国へ来て、約1年経とうとしますが、
「もう少し日本へは帰りたくないな。」
と、すっかりこの便利な社会の虜になってしまいました。

私をそんな風に変えた要因は、中国の便利すぎるスマホアプリたちです。

日本だと、スマホのアプリと聞くと、「遊び」のようなイメージを持つことが多く、娯楽で使われるアプリが多いと思いますが、
中国では、一部のアプリが無ければ、日常生活に支障をきたすというほど、生活する上で、必要不可欠なものとなっています。

今回は、そんな私を虜にした最先端アプリの中でも、中国内で、圧倒的なシェアを誇る”微信(WeChat)”の機能についてご紹介したいと思います。

友人とのチャットから日常生活すべてのお支払いまで、全てをこなす超エリート”微信(Wechat)”

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”微信(Wechat)”とは

2011年1月に中国でサービスを開始した”微信(wechat)”は、中国テンセント社が運営するチャットアプリです。

月間アクティブユーザー数は、約11億人と驚異的なユーザー数を誇っています。

微信の機能は大きく下記のとおりです。

・基本的なチャット機能
 →スタンプや写真・動画・位置情報・連絡先等を送ることができます。

・”モーメンツ”機能
 →LINEのタイムラインのように、友人の日々の投稿に対して、シェア・コメントができます。

・電子決済サービス

・ミニプログラム

微信は、一言でいうと、微信は日本で言うLINEのようなものですが、微信とLINEの決定的な用途の違いは、

電子決済サービスとミニプログラム

にあります。

それぞれ詳しく説明していきます。

”微信(Wechat)”の決済サービスとは?

微信には、微信支付(WeChatPay)という決済機能がついています。自分の銀行口座と紐づけて簡単に利用できる決済サービスです。

LINEにも、LINEPayという決済サービスがありますが、その使用率が圧倒的に違います。

中国では、スーパーでの買い物、レストランや屋台での会計、公共料金や医療費の支払い等、ありとあらゆる支払いに、QRコードが用いられて、微信の決済サービスが利用されています。
(WeChatPayに並ぶ圧倒的なシェアを誇る決済サービスに、”支払宝(Alipay)”があります。)

中国では、最も高額な紙幣が100元(2021年8月現在約1700円)であり、大金の持ち運びが難しい点や、偽札が大量に出回っていたという問題点もあり、スマートフォンの普及とともに、このモバイル決済が爆発的な飛躍を遂げました。

実際に、現在私が住んでいる北京では、現金を使用している人を見たことがありませんし、スーパーやレストランで現金払いをしようとすると、店員がとても嫌そうな顔をして対応してくれます(笑)。

また、友人や家族とのお金のやり取りも、全て微信の送金機能を利用しています。

友人と食事に行った際は、合計金額と人数を入力すれば、簡単に割り勘ができるので、とても便利です。

”微信(Wechat)”のミニプログラムとは?


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微信には、ミニプログラムという機能があります。一言でいうと、アプリ内のアプリです。

他のアプリを一つずつ開かなくとも、微信の中で、様々なコンテンツを提供してくれます。

ミニプログラムを利用した注文システム

中国のレストランやカフェでは、その店舗のミニプログラムが存在し、そこから商品を注文することも多いです。

ミニプログラムを利用した店舗の注文システムは下記のとおりです。

1.店に入り、好きな席につきます。

2.各テーブルにQRコードが貼ってあるので、そのコードを微信から読み取ります。すると、その店舗のミニプログラムが起動します。

3.起動したミニプログラムに、メニューが表示されるため、そこから注文したい品を選び、注文カゴに入れていきます。

4.注文する品が決まったら、注文と決済をします。
 決済は、微信支付(WeChatPay)もしくは他の決済アプリで支払います。

5.しばらくすると、店員が料理を運んできてくれます。

このように、ミニプログラムを利用した店舗内の注文はとても便利です。

店側にとっても、オーダーをとる店員が必要ないため、人員削減できるという大きなメリットがあります。

コロナウイルス対策としても大活躍のミニプログラム

昨今のコロナウイルスの感染拡大により、リリースされたミニプログラムが、”北京健康宝(HealthKit)”です。

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これは、日本でいうところの新型コロナウイルス接触確認アプリ”Cocoa”です。

氏名と身分証番号(外国人はパスポートナンバー)と顔写真を入力すると、ビックデータに残る本人の移動記録に基づき、「赤」(集中隔離対象者)、「黄」(自宅隔離対象者)、「緑」(異常なし)の文字表示が出ます。

スーパーやコンビニ、観光スポットなど、基本的に全ての施設に入る際に、”北京健康宝(HealthKit)”でQRコードを読み取らなければ、施設内に入ることができません。

中国の首都である北京では、特に厳重体制が敷かれています。

まとめ

今回は、中国の最先端デジタル社会を支える”微信(WeChat)”の機能について説明させていただきました。

中国へ行かれる際は、確実に必要なアプリになると思いますので、ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。

また、微信の他にも、中国で生活する上で欠かせない便利なアプリがたくさんあります。

その他のアプリについても、また今後、ご紹介したいと思います。

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