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リゾートホテル 研修旅行 バブル期 第4話

三十数年前の春

ホテルのルーム係の仕事にも慣れ始めると、研修旅行に行くことになった。フロント係と予約係とルーム係の3係が統合して宿泊営業課との組織になっていた。その課の新人を対象に10名くらいで、ホテルのマイクロバスを使って研修旅行に出掛けた。

白樺湖のホテル→女神湖→蓼科→諏訪→甲府の武田神社を回った。

皆、自分と同じく、若いのでホテルに泊まったこともなければ、遊んだこともない人達だったので、研修旅行を通してホテル周辺の状況が分かり、お客様に聞かれることが段々とわかってきたので役立った。

このバブル時代は、社員旅行が全盛期だった。週末ともなると、15人から100人くらいの団体のお客様が来館された。今では不思議なくらい、社員旅行が一般的で、春か秋になると社員の福利厚生として旅行を推奨していた。今では信じられないくらい、世の中は「金余り」で税金で払うくらいなら福利厚生費を使おうと言ったところだろう。

巨大宿泊収容を誇るリゾートホテルは、24時間営業の巨大施設だった。このホテルは、宴会場、屋外遊園地、ドライブイン設備もあり、従業員としては覚えること満載の日々を過ごしていた。

リゾートホテルとは、平日と週末の忙しさの差が激しかった。平日の暇なアイドルタイムに従業員に何をさせるかが課題のようだった。

勤務の形態は昼の担当と夜の担当に分かれていた。自分は主に昼の担当だった。
朝7時出勤の16時退勤の朝勤務 7時出勤の10時半から休憩し15時から21時の勤務の中抜け勤務 12時から出勤した21時の昼勤務のシフトに分かれていた。

夜の担当は21時から朝9時までの勤務形態だった。

ルーム係の仕事は、朝は、チェックアウトのお客様の冷蔵庫の清掃、お忘れ物確認、ロビーの清掃、運搬カートの手入れ、駐車場掃除。

チェックインのお客様の荷物運搬、観光案内、館内の案内、浴衣のサイズ変更、客室からの電話で対応。

ホテルマンとして、ステップアップを図るよう日々努力していた。

仕事は、楽しくルーム係女性に囲まれた初めての経験だった。でも、女性同志の関係性が段々と見えて来た。




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