夏目アラタの結婚

「夏目アラタの結婚」が完結しました。数年前に電子書籍で1巻無料になっていたのを読んで、引き込まれて、その後コツコツと買っていたのですが、最終巻が出たということで、4冊ほど一気に買って読みました。

マンガを大人買い(とはいえ4冊ですが)するのは久々でしたが、そうせざる得ない、魅力ある作品でした。

タイトルや表紙だけ見ると、ラブコメかなという雰囲気ですが、(いや、ある意味ラブコメなのですが…)、最後まで読んだ後だとタイトルと表紙だけで泣けるというか、グッと来てしまったりします。

最初は品川真珠の異常性にひっぱられて、やがてミステリーやラブコメ(?)を経由しつつ、最後には真珠というか、真珠とアラタの魅力の虜になっていたなと、気持ちいいくらい上手く乗せられてしまったなと、そう思います。

さて、7巻に真珠と弁護士宮前との接見で、真珠が「結婚は見通しを立てなくするためにするものだと思っていた」と言う場面があります。
なんでもない場面ですが、読んでいた時、はっとしました。
私もそれが全ての理由ではありませんが、この先の3、40年ほどの期間の人生に見通しをつけたくなくて、結婚しようと決めたことを思い出しました。
目の前の忙しさにため息をついてしまいがちな毎日ですが、それはそれで楽しいんだよなと、ほんの少し反省させられた、個人的には大きな作品でした。



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