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【AISTS #15】 13週目 卒業論文イントロ ― フットサルのあり方を考える (2019/12/16-22)

先週で2019年の講義が終わりました。卒業要件の一つとなっている論文(Research Paper)について導入の講義があり、年明けから本格スタートという流れです。
最後の金曜日にデジタルマーケティングの試験があり、冬休みに入りました。

卒業論文 ー フットサルリーグのあり方を考える

論文の提出締め切りは来年の8月23日24時。これから8ヶ月をかけて書いていくことになります。トピックに合わせて、Supervisorと呼ばれる指導教官が一人ずつ付いてサポートしてくれます。

研究の基本的な考え方から、テーマ設定、調査手法、タイムマネジメントなどの講義がありましたが、特別な内容ではなかったので詳細は割愛して、いま考えている研究のトピックについて少し書いてみようと思います。
こちらに来ていろいろと見聞きして、現時点で考えていることです。


フットサルリーグはどうあるべきか


もう少し具体的に言うと、「フットサルはサッカー協会の傘下であり続けるべきか」という問題提起です。
世界のほとんどの国で、フットサルを統括する組織(連盟)がある場合にはサッカー協会の傘下にあり、その中のごく一部の国(スペインなど)で、フットサルリーグを運営する独立した組織があります。

もちろんサッカー協会傘下であることのメリットは多くあるのですが、持続的なプロフェッショナルスポーツとして発展していくことを考えると、このままでよいのかは正直疑問です。
ここで「持続的」「プロフェッショナル」という言葉を使いましたが、個人的には、選手/指導者/スタッフがフットサルだけで生計を立てられる(選択肢がある)環境が続いていくことがあるべき姿だと思っています。

比較的フットサルが盛んなヨーロッパでも、プロリーグとして成り立っているのはスペイン、ポルトガル、イタリア、ロシアくらいでしょうか。
最近、イングランド、フランス、ドイツなどでフットサル関連の発信が増えていますが、「サッカー選手の育成」という目的が大きいように感じられます。

サッカー協会としては、フットサルに投資する意義がそこにある(あるいは、そこにしかない)ことは理解できます。
FIFAを例にとっても、利益が出ているのは男子の11人制サッカーだけで、その利益で女子、フットサル、ビーチサッカーの活動を回しています。
女子サッカーには大きな社会的意義(Gender Equility)がありますが、フットサルやビーチサッカーに力を入れる意義は何でしょうか。
2018年ブエノスアイレスユースオリンピックでは、サッカーの代わりにフットサルが実施されましたが、これも育成年代です。

バスケットボールにおける3x3や、バレーボールにおけるビーチバレーボールなどもヒントになると思いますが、やはりサッカーというスポーツは特別です。これだけ世界中に文化として根付いているスポーツは他にありません。
その裏返しとして、フットサルなど他の形態の競技にリソースをかけるインセンティブは小さいわけです。

小さい時にフットサルをやると良いサッカー選手になれるかもよ、
その延長で大人になっても続ける人がいるといいね、
くらいのスタンスであれば、今のままでも良いのかもしれません。

でもやっぱり、フットサル選手になることを夢見る子どもたちが増えるといいな、と思うわけです。

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幸い、最近フットサルに少し力を入れ始めているように見えるUEFAが近くにあり、コンタクトするチャンスはあるので、そこから探っていこうと思っています。
UEFAに限らず、スポーツ組織とのネットワークがAISTSの最大の特長なので、研究を通して存分に活用していくつもりです。
いろいろな人の思惑が絡み合い、理屈だけですぐに何かを変えられるものではないと理解はしていますが、せっかくの機会なので突き詰めてみようと思っています。

あと、アーバンスポーツの文脈での新しい競技形態は可能性があると思っています。
フットサルのコートは、普通の5人制バスケ(15m x 28m)よりも大きい20m x 40mで、アーバンスポーツの競技としては大きすぎます。時間も長いです。
ビルの屋上などにある民間のフットサルコートは、バスケと同じくらいの広さのコートが多いので、意外に思われる方も多いかもしれません。
(サッカーから独立した)フットサルとして、5人制に加えてバスケの3x3のような別形態を発展させていくのは面白そうだなと思います。昔、NIKEがやっていたスコーピオンのような。

1ヶ月前にもちょっと関連することを書いています。

デジタルマーケティングの試験

話は変わって、今年最後の試験はケーススタディの記述式試験でした。時間は90分、持ち込み禁止、問題は以下の通り。

マラソン大会の出場選手募集のためのマーケティングキャンペーンを立案してください。
 1. ペルソナを2人設定(以下、各ペルソナについて2〜6を回答)
 2. キャンペーンの目的
 3. 提供する価値(Value Proposition)
 4. 具体的なチャネルと活動(Reach - Engage - Convert - Retain の各段階について)
 5. 具体的なコンテンツの例
 6. 効果測定のための指標(KPI)

ユニークなアイディアというよりは、1から6までの一貫した回答が求められるものでした。講義のグループワークでもやっていた内容に近かったのでそれなりの回答ができたと思いますが、英語で文章を書くのには、自分が思っている以上に時間がかかることを痛感しました。

90分の半分くらいは回答の構成(英語の単語ベースで)に時間をかけても問題ないだろうと思っていましたが、いざ回答文として書き始めると、想定以上に時間がかかってしまい、少し焦りました。
特に、名詞の羅列を文章にするときの動詞ですね。つい同じ動詞ばかり使ってしまうのと、意味は通るけど不自然な表現になっているんだろうなと思いながらも、時間優先で書き上げました。

当然、書くときに時間がかかることは話すときにはより大きな障壁となるわけで、日々勉強中です。
動詞と名詞の繋がりに限らず、コロケーションと言われるものですね。こちらのサイトが便利です。

年末年始の予定

金曜日の夜はクラスのみんなと飲みに行きました。これで冬休みということで、久しぶりによく飲みました。

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週末にたくさん旅行したので、年末は近場でゆっくり過ごそうと思ってます。天気が良ければ、スイス国内でふらっと遊びに行こうかと。
年明けは、南野拓実のデビューが期待されるFAカップに合わせて、リバプールに行く予定です。フットサルも観てきます。

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スイス・ローザンヌにあるスポーツマネジメントの大学院AISTSに留学中(2019/9〜)。夢のあるフットサル界に。 https://twitter.com/yutakano_8 https://www.facebook.com/yutakano.8

コメント2件

ご質問いただいたので、デジタルマーケティングの試験の僕の回答のポイントをざっくりと、ご参考までに。
こういうリクエストは嬉しいです。ありがとうございます!
意見というよりは、わかりやすさと各論点に言及しやすいことを重視した回答としてご認識ください。

1. ペルソナを設定
・28歳女性、独身、東京都中央区で一人暮らし(東京開催を想定)
・一部上場企業勤務、営業系、年収600万円
・仕事が忙しくて会社と家を往復する生活、新しい出会いがない
・大学時代は運動系サークル、今はたまにジムに行くくらい
・よく使うソーシャルメディアは①Instagram、②Facebook

2. キャンペーンの目的
・30歳前後の女性の参加者増加

3. 提供する価値(Value Proposition)
・新しいコミュニティ
・運動習慣、健康増進
4. 具体的なチャネルと活動(Digital / Physical)
■Reach
・Instagram:オフィシャルアカウント開設、インフルエンサー
・Facebook/雑誌:広告
・ジム/ヨガ教室:提携、広告掲示
■Engage
・Instagram:ハッシュタグ、インフルエンサー
・Facebookグループ:コミュニティ形成、ランニングイベント開催
■Convert
・公式ウェブサイト:早割、友達紹介割引
・・ジム/ヨガ教室:パッケージプラン
■Retain
・Instagram:ハッシュタグ
・Facebookグループ:イベントの継続

5. 具体的なコンテンツの例
・キービジュアル、ロゴ
・人気女性モデルが出演するプロモーション動画(ランニングを始めたら人生がこんなに変わった、というストーリー仕立て)

6. 効果測定のための指標(KPI)
・Instagramのインプレッション、フォロワー数…
・Facebookグループから購入に至るコンバージョンレート
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