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作家業23年の32冊めとなる本がでます

2024年7月末に工学社様より新刊がでます。完全書き下ろしです。2023年の初頭から作業していたので制作期間は1年半。別の仕事もしているので、なんだか疲れました。
当初の予定では2023年に出版だったので遅れてしまいましたが、かならず原稿は納品します。これまでずっとやってきて、一度も納品しなかったことはありません。仕事ですから。


書籍情報

目次は下記から参照できます。紙の本の注文も可能です。

https://www.kohgakusha.co.jp/books/detail/978-4-7775-2278-1

また、これまで工学社様から出した本はすべて紙の本だったのですが、今回は電子書籍(PDFファイル)も販売される予定です。ただし、発売日が紙の本より後ろにずれる可能性があります。

私と出版社の間での契約がまだできていないのですよね。ちなみに、過去に出版した本も電子書籍で登場する予定になっています。

以下、まえがきとあとがきを掲載します。これらは著者原稿から引用したものであり、出版社の編集は含まれていないものです。また、公開にあたり、工学社様の許可をいただきました。

まえがき

 Linuxにおいてカーネル寄りの話になると、あれもこれもよくわからずにパニックになることが誰しもあることでしょう。私もそうです。本書では、そうした悩みを解決します。
 私は、Linuxカーネルのことを勉強しようとした場合、何から手を付けていいか、まったくわかりませんでした。簡単にできるはずの組み込みLinuxのパッケージ管理ができずに、仕事で迷惑をかけたこともありました。Linuxカーネルの不具合修正の意味がまったく理解できないこともありました。だから、読者の気持ちもよくわかります。
 
 この本を読むことで、まったくわからないことが少しでも理解できるようになります。 私は20年以上の歳月をかけてLinuxカーネルに取り組んできました。私が苦労してきた苦い経験をもとに知識とノウハウを書いてあるからです。
 Linuxカーネルを理解するには、自分の手で環境構築を行い、ソースコードを読み込む必要がありますが、そのやり方について丁寧に解説をしています。
 
 本書を読むことで、Linuxカーネルに対する疑問点がクリアになり、理解が進んでいくことでしょう。20年が過ぎた今でも、私は日々Linuxについて学んでいます。終わりがない学習ではありますが、読者といっしょに楽しく勉強していきたいと思います。これからも、ずっと。
 
                  2024年3月 平田豊(ひらたゆたか)

あとがき

 私が初めてパソコン触ったのは、高校生に入ってから。それまでワープロ(ワードプロセッサ)は使ったことはあるものの、文書作成以上の使い方はできていませんでした。高校時代は西暦1991年(平成3年)~1993年(平成5年)まで過ごしましたが、このときはインターネットやスマホなんてものはなく、紙の雑誌と書籍しか教材がありませんでした。
 パソコンの魅力に取り憑かれてしまった自分は、貪るように雑誌や本を読み込みました。大学生になってからはアルバイトもできるようになったので、なけなしのバイト代を雑誌や本の購入に注ぎ込みました。
 こうした経緯もあって、自分でも雑誌の記事を書いてみたい、ゆくゆくは本も書いてみたいと強く思うようになりました。若い頃はお金が目当てではなく、自分のやりたことを優先するという思考が強かったように思います。
 
 そんな思いもあり、2001年(平成13年)に工学社さんから「本を書かないか?」というオファーが来たときはガッツポーズでした。本を出版したことで、他の出版社からもオファーが来るようになり、これまで31冊の本を上梓しました。
 そして、本書は32冊目の本となります。2024年(令和6年)に、また工学社さんから本が出せることが嬉しいですね。

 さて、一般的には出版社からオファーが来るときは、本の企画やスケジュールはあらかた決まっていて、作家としてはそのまま受け入れるのが基本です。出版社との間に信頼関係があれば、ある程度の融通は効きますが、あまりあれこれ注文をつけると、出版社側としては別の作家にオファーを切り替えることもあります。なんだかんだ言っても、作家の立場は弱いのです。
 工学社さんとは長い付き合いであることもあり、近年ではオファーが来ても「あなたらしい本を好きに書いて」という一文があるだけです。企画から自分で考えないといけないのですが、本の売上を気にすることなく、自分の書きたい本を自由に書かせてもらえるというのは、なんと幸せなことなのでしょう。
 
 私は長年仕事でC言語とLinuxカーネルを使ってきたこともあり、やはり本を書くなら「C言語とLinuxカーネル」を軸にするしかないわけです。ただ、Linuxカーネルの世界は広大すぎて、何をトピックとして取り上げればいいか、いつも悩みます。しかしながら、仕事で経験してきていないことは書けないので、自分の経験則をもとに書きたいテーマで書くことになります。
 そんな感じで、今回もマニアックな本に仕上がりました。私としては初心者向けの入門書よりも、現場のITエンジニアに読んでほしい本を書きたいのです。この本を読んで何か役に立つことがあるかどうかはわかりませんが、少しでも楽しんでもらえたら幸いです。

著者紹介

1976年兵庫県生まれ。石川県在住。

兵庫県立龍野高等学校理数コース、神戸大学工学部情報知能工学科卒業後、上京して日本電気株式会社に入社。
ハードウェア部門で20年勤務後に自己都合退職し、フリーランス(個人事業主)として独立起業。

執筆活動歴は20年以上で、著書は32冊。

フリーランスの屋号はYOULAB(ユウラボ)。
事業内容は組み込みソフトウェア開発、書籍や雑誌の執筆、講演や講師など。

著書

「C言語は第二の母国語~独学学生時代から企業内IT職人時代に培った、独立のための技術とノウハウ~」(工学社)
「ベテランプログラマーが伝授!現場で20年使える「C言語」入門」(工学社)
「プログラム言語の掟」(共著:工学社)
「Linuxデバイスドライバの開発」(工学社)
「Linux技術者のためのC言語入門」(工学社)
「Linuxカーネル 「ソースコード」を読み解く」(工学社)
「Linuxカーネル解析入門[増補版]」(工学社)
「Linuxカーネル解析入門」(工学社)
「【改訂版】正規表現入門」(工学社)
「正規表現入門」(工学社)
「補講C言語」(工学社)
「C言語のしくみ」(工学社)
「私は47歳。仕事はプロのプログラマで本も書くことです。」(まんがびと)
「エンジニアのための文章技術 現場で使えるノウハウがわかる本」(まんがびと)
「技術書のつくり方」(まんがびと)
「ホントの勉強30の法則」(まんがびと)
「私はどのようにしてLinux カーネルを学んだか Device Tree編」(まんがびと)
「組み込みエンジニアが脱サラして独立起業した話する?」(まんがびと)
「ターミナルソフトTera Termガイドブック」(まんがびと)
「私はどのようにしてLinux カーネルを学んだか」(まんがびと)
「独学でプログラマを目指すあなたを応援する本。プログラミングは過去に学んだ知識も無駄にならない」(まんがびと)
「ITエンジニア的論理思考テクニック!仕事ができる人になるための13の極意」(まんがびと)
「目指すは生涯現役のITエンジニア!どこでも通用するために今からやっておくべきチェックシート」(まんがびと)
「ITエンジニアとして生き残るための指南書。 自分を守りアップデートするための18のテクニック」(まんがびと)
「超例解Linuxカーネルプログラミング」(C&R研究所)
「Linuxデバイスドライバプログラミング」(SBクリエイティブ)
「C言語 逆引き大全 500の極意」(秀和システム)
「Perlトレーニングブック」(ソーテック社)
「C言語トレーニングブック」(ソーテック社)
「平成15年度 ソフトウェア開発技術者 独習合格ドリル」(ソーテック社)
「これからはじめるPerl&CGI入門ゼミナール」(ソーテック社)

貴重な時間を使って最後まで読んでくださり、ありがとうございました。 よかったら、記事の拡散もお願いいたします。