リノベーション・ホテル LOG 尾道 (Lantern Onomichi Garden) の素晴らしさ
久しぶりのnoteです。
少し前に尾道のリノベーションホテル LOGに宿泊してきたので動画とレポートをアップ。宿泊者というよりものづくりに関わる者の目線になってしまっていますが、とてもお気に入りの場所なのでシェアします。
今回スタジオムンバイとLOGのスタッフが作り上げた空間で五感をフルに使って素晴らしい宿泊体験をさせていただきました。まず最初にお伝えしておきますが、LOGの本当の魅力は室内の質感と光、そして尾道の街全体を包む時の流れ方です。こればかりは実際に宿泊して体験してみないと実感できないと思いますので、気になった方はぜひ宿泊してみてください。
LOGをリノベーションして甦らせたのはビジョイ·ジェイン氏率いるスタジオムンバイで、インドを拠点に活動しておりインド国外でのプロジェクトはLOGが初。今回のプロジェクトに際し、まず初めにビジョイ氏とLOGのスタッフはかなりの時間をかけて設計の思想や内装その他のルールづくりを行なったそうです、環境や歴史的背景も汲み取ったであろう最初の見立てが素晴らしい。この辺は瀬戸内芸術祭などでサイトスペシフィック・アートを培ってきたさすがの瀬戸内ですね。
和のテイストの和紙や土間などを多用していますが、どこかアジアの異国の雰囲気を纏い、とても優しく新しい空間に仕上がっていて、昔から貿易や造船で発展してきた尾道の街にとてもマッチしていました。
LOGの客室は人が触れられるところ全てに自然素材を使用しています。ハタノワタル氏が自ら漉く黒谷和紙で障子や床、スイッチ類など細かいところまでラッピングされており、耐久性などちょっと心配になりますが、ビジョイ氏のいう朽ちていく様も美しいという哲学とつながるのでしょう。
客室の構造は、エントランス、寝室、インナーガーデンと主に三層になっており、エントランスとインナーガーデンの二方向から障子を通して入る光がとても心地よく美しかったです。また障子も小窓が設けてあって、光の具合を細かくコントロールできるところも素晴らしい。
室内照明も最低限、多分全てLOGオリジナル。
和紙と土間の相性も最高でした、裸足で過ごすのが心地よい。
まるで繭の中で寝ているような柔らかい光と、インナーテラスの開放感。
窓を開ける時の質感や木の質感がたまりませんでした。
インナーテラスに置いてあるテーブルや家具も全てオリジナル。素朴だけれども使い込むほどに味が出そう。
バスルームも象牙色のタイルがとても気持ち良い、無駄なものを一切排除する姿勢は見習いたい。
この鏡の裏はアメニティの棚になっています、気がつかない人も居るのではと思うほどの徹底ぶり。
瀬戸内の地元の食材を使った細川亜衣さん監修のディナーと朝食が素晴らしかったです。食材の素材を活かしたシンプルな味付けと、厳選された器との相性は、味覚はもちろんのこと、視覚、触覚、嗅覚、総動員でした。食事だけでもリピートしたいレベル。
ディナーとモーニングは動画の方をご覧ください。
宿泊者が使用できるライブラリー、LOGに関わった人達の書籍など閲覧できます。この空間がまた気持ち良く朝のワーケーションでも使わせていただきましたが、ずっとここで仕事してたかったです…。
夜間のみオープンするギャラリー。LOGができるまでのワークショップやプロトタイプなどを見る事ができます。素材の選定や壁のカラーサンプルの試行錯誤。ここはものづくりに関わっている人であれば必見。設計時の思想や哲学を眺めながら、その結晶の作品であるLOGで過ごすという、とても尊い体験をする事ができます、公開に感謝。
尾道は昔から年に一度は訪れていたとても好きな街で、同じ関連会社が運営する、Onomichi U2や湊のやども何度も宿泊しているリピーターだったりします。尾道は瀬戸内を巡る拠点としても最適で、車、自転車、船、色々な手段で移動できアクテビティを楽しむ事ができます。私は最初に尾道を訪れた際は、新幹線を使って自転車で輪行してきて、しまなみ海道を約140km自転車で走ったりしていました。
自転車に乗られる方だったら愛車をそのまま持ち込みできるU2もとてもお勧めです。
またLOGに隣接する一棟貸切の湊のやどもとてもお勧め、洋館と和館があり家族や大人数で宿泊するときにはこちらの方が寛げるかもです。
と、今回は全力でLOGとU2と湊のやどを推してしまいましたが、尾道を訪れた際は私もまたリピートするくらいお気に入りの場所です。
皆さんも機会があればぜひ。それでは、また。
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