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【育児】娘の行き渋り③

事前相談しようと決めた理由

今回のお話は就学前相談のお話で、2つに分けて書かせていただきます。
元々そんなに心配はしておらず、相談するつもりはありませんでした。
私が相談しようと決めた理由について今回はお話します。


就学前検診

きっかけは、就学前の集団での健康診断での出来事でした。
私の住んでいる地域は田舎ということもあり、複数の小学校が合同での就学前検診が支所で行われます。
到着したのは、検診が始まる時間ちょうどに会場へ到着しました。娘も落ち着いており、会場までスムーズに移動できていました。
受付、内科検診、聴力検査、歯科検診ここまではおちついて受診し、全く問題もありませんでした。
そして順当に耳鼻科の検査へ。
「あれ、こわいなあ」
ぽつりと娘が言うので、前にいる子供たちの様子を見て私もどんな検査をしているのか、安心できるように説明をしました。
「ぽぽちゃんは、台の上に立つんだよ。お鼻に銀の道具を使って鼻の穴の中をみて終わる検査だよ」
順番がくるまで、同じ説明を繰り返しました。
そして、いよいよ娘の番になりました。台には上ることができたものの鼻鏡(鼻の中を検査するときに使う器具)が少し鼻に当たった瞬間

「ぎゃあああああ」

と、鼻を押さえて泣き始めたのです。最初こそ看護師さんが押さえてくれていましたが、お医者さんが
「はい、この子後にまわして。落ち着いたらまた並んで」
と、台から降りるよう指示がでました。
私も娘を落ち着かせるため、抱きしめ優しく声をかけました。
しかしながら、娘はそこから10分以上泣き止みませんでした。
すると、耳鼻科の先生が言うのです。

「もう、この子は未受診って書いておくから。小学校あがってからみてもらってよ」

先生も自分の病院での診察や予定があったのかもしれませんが、すごく悲しくなったことを覚えています。
そしてなんで、娘だけできないのか、なんでこの子は立ち直れないのか。
私の頭の中には「なんで?」でいっぱいになりました。


さて、まだ視力検査と眼科検診、面接が残っています。
耳鼻科の検診ゾーンを離れたことで少し落ち着いた娘。
しかし、娘の機嫌は最悪です。
視力検査は、経験があり、ゲームのようで好きでしたが耳鼻科の検査で心が折れてしまっている娘は拒否。
「いやだ」
「やらない」
「できない」
これしか話しません。担当してくれている小学校の先生たちも一緒に声掛けをしてくれますが、「いやだ」「やらない」「できない」を繰り返しています。
ここでも15分ほど粘りましたが、検査できず。
眼科ブースに行っても先生のそばには行きません。
そして、ここでも「未受診」のスタンプが検診カードに押されたのでした。


周囲を見渡すとすでに検診を待つ親子は私たちだけになっていました。
私たちの後ろには40組くらい親子がいたのに・・・
ひとまず、先生たちにお礼を言って面接ブースへ移動しました。
会場1階にブースがあったため、娘は裏口から出て帰る、帰るとまた泣き始めました。
面接ブースにはまだ複数の人が待っていたため、最後になるまで外に出て娘をなだめることにしました。
鉢植えの花を見たり、この木は何の木かな?、蟻がいるよ!観察してみようなどなど娘の気持ちが切り替えられるよう私も声掛けをしました。
時間はかかりましたが、なんとか落ち着くことができたのでした。


面接は、娘だけでブースに入ります。
落ち着くことができたので、面接会場まで自分で歩き、入り口へ。もう面接を待っている子どもは、ぽぽちゃん一人だけ。
面接会場に入る時こそ、閉まるドアの前に立ち私を見上げ、にらむ娘
「ママは、そこに入れないから、外で待ってるね」
と言って、私はドアを閉めて部屋の前の椅子にすわりこんだのでした。

私は頭を抱えました。
この会場で検診をうけた子どものうち、全部完了してないのは娘だけだ。
小学校でも検診がある。小学校に入ってからも検診の度に何か起きるのではないか。
できないことがあるって、こんなに不安になるのか。
親だからこそ、受け止めてあげなくちゃ。
私は母親なんだから娘の前ではなんともないふりしなくちゃとか、いろいろな気持ちが渦巻きました。

しばらくして、面接会場から娘がニコニコして出てきました。

「おなまえ かいたら せんせいに『じ、きれいだね』って、ほめられちゃったあ」

入った時と違って、機嫌がいい娘。
びっくりしてしまいました。
「ママ、まだある?」
「ないよ。お鼻とお目目は小学生になってから見てもらおうね」

会場の出口に向かうと、各健診ブースの片付けを終えた小学校の先生たち。
「ぽぽちゃん面接終わったんだね!がんばったね」
「ぽぽちゃん、ばいばい」
と、声をかけてくれ、ぽぽも「ばいばい」と返事をしました。
私は、先生たちに名前を覚えられたから、これは入学前の気になる子の一人になったなあと思いました。


就学前検診のこの出来事をきっかけに、事前相談をしようと決めました。
なにより、小学校の先生にどんな子か知ってもらっておくことで必要な支援を受けられるだろうと考えたからです。

次回、幼稚園での個別懇談と小学校での事前相談について書かせていただきます。

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