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ウォールアート(壁画)の面白さは、”どこで描くか”も表現の一つだから。

ウォールアート(壁画)が好きです。
なぜか?と考えてみると…ウォールアート(壁画)は、そこで描くこと自体(場所)にも、アーティストのメッセージが込められているとこに、面白さを感じるからなのです。

お気に入りのウォールアート(壁画)の一つに…神出鬼没のアーティスト・バンクシーの「Spy Booth(スパイ活動)」あります。(以下写真です)

バンクシーって誰?展より

イギリスと言えば、「007」が有名なとおり、世界最高峰の諜報機関を持つ国です。トレンチコートにサングラスのいかにも諜報員の3人が、電話ボックスで通話の内容を盗聴する姿は、国家の監視活動を批判する作品とも言われています。

批判するメッセージを含んでいるだけに、この作品が描かれた場所は、イギリス・チェルトナム市の「諜報機関GCHQ」(英国通信本部)近くの建物です。諜報機関に勤める人たちが目にするであろう諜報機関のすぐそばの建物に、スパイ活動をする姿を描く大胆さに、バンクシーの不敵さや意思を感じます。

「絵の内容(スパイ活動)」と「場所(諜報機関の近く)」がセットになることで、作品のメッセージ性が強くなる、ここにウォールアート(壁画)の面白さを感じます。

ちなみに、この作品は、その後、州議会により建物が保護されることが決まったのですが、建物の老朽化工事により、今はもう無くなってしまったとのことです。(一度、生で観たかった!残念!)

ウォールアート(壁画)は、イリーガル(非合法)な見方もあるけれども、バンクシーのように、世の中や社会に対する「問い」を投げかけるアートらしい側面もあるので、そんな作品と道でばったり出会う、そんな機会が増えたら嬉しいなぁ、と思う次第です。

<追記>
ウォールアート(壁画)アーティストのバンクシー関連の記事は、こちらのnoteにもあります。もし、気になりましたら、どうぞ!

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