私が集める美術品
人間にとって何か集めるということは生まれ持ったもの、本能ではないでしょうか。何かと言えば、ついつい集めてしまう…。
様々なものを取集してきましたが、一番長続きし熱心だったのは切手の収集ではないでしょうか。
小学校6年生くらいから始め、次の年には海外にペンパルを求め、海外からも手紙が届くようになったため、外国の切手も集めるようになっていました。20代までコツコツと集め、最終的にその段階で25,000種類はあったと思います。
ノルウェーに住んでからは、結婚してからは切手に割く時間もなく、とうとうコレクションは今では古い方の家に置いたままですが。
切手収集というものは「王様の趣味」なんだそうです。たっぷりの時間がないとだめということなんでしょうね。
なんでもいいから片っ端からアルバムなりストックブックに入れてそのままにしておくのは簡単ですが、切手収集というものはその切手が発行された日にち、背景、理由などなどを調べ上げ、その切手の絵柄についても迄もチェックしアルバムの中に書き入れる・・・それが本格的な切手収集です。
私はそこまでするのは到底無理でした。が、長年、世界の切手に接するうちにそれらの切手が見せる景色、人物などの歴史的な背景などを学ぶことができました。
英語を学びながら、別路線でそのような世界の「景色」に触れていたのです。そして、それらの景色を切rあのまえにたったときに己の眼で見たいと思っていました。
世界の切手が私が世界に飛び出すことを後押ししてくれたのでしょうか?
初めてのヨーロッパへの旅・・・。
切手で親しんでいたシスティーナ礼拝堂のミケランジェロの天井画(私が高校生のころ、天井画はイタリアの通常切手になっていました)、ロムスとレムスの像、コロセウム、真実の口、ロンドン塔、ケルン大聖堂などなど…それ等の前に立った時、やっと実物をこの目で見ることができた、という感がありました。
スエーデンやイギリスでは国王、女王の戴冠式の衣服、王冠を目にし、ああ、切手の通りだと思ったものでした。
あれから、もう50年余りたちました。
そして、年とともに自分の眼で見ることができた切手の景色も増えていきました。
切手で見た時にはそれが何とは知らなかったものの、出かけてみて「ああ、この建物だったんだ」というものもありました。
スペインのサンチアゴデコンポステーラもその一つでした。
随分前の生徒さんですが、県下でも一、二位ではないかというの切手収集かがいました。本人の弁ですが・・・。
英語を習う目的は、直にハワイまで出向きハワイがハワイだけの切手を発行していた当時の切手を買い求めたいから、ということでした。熱心な人もいるもんだと感服してしまいました。
私のコレクションはいずれは人の手に渡ってしまうのではないかと危ぶんでいます・・・多分、夫か娘の手で。
海外に手紙の出したことがありますか?初めて海外からはるばるそれ、海を越えてやって来た手紙を手にした時の感動はいつまでも忘れることはないと思いまうす。
私が海外へ手紙を出し始めた中学1年の時、ヨーロッパへは10グラムまで¥110でした。薄い航空便用の便せんを使っていました。なつかしいです。
それから数年経って、私が高校1年の時のバイト代が1日¥500だったのだから、この金額って高かったのでは、と思いますが、どうでしょうか。
アジアへは¥60、アメリカへは¥80でした。
この金額は徐々に上がり、私がノルウェーに住んでいたころは¥190だったかと思います。
それを考えると、今は安くなっています。25グラムまで¥140でヨーロッパに出せるんですから。昨年値上がりしました。それまでは長いこと¥110と私が中学生の時の同じだったのです。国際的な郵便料金との兼ね合いで、とか聞きました。
しかし、昨今、手紙を書くこともめっきり減ってしまいましたよね。メールだけで済ませてしまうことしきりですから。
コロナカに陥り、海外に郵便物を送れないようになったこともあったりで、少なくなったような気がします。
やはり郵便受けに珍しい切手とともに届けられる親しい人からの手紙はより嬉しいものですよね。
しかし、この先切手なんて使うことはなくなってしまうのでしょうか?
私は、最近、あるnoterの紹介でpostcrossingを始めました。まだ私の方が葉書を出したばかりでほんのビギナーですが。郵便受けを見る楽しみが増えました。それに切手も増えるってことです。