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ピリピリしたお話?

ノルウェーに子供たち(娘と私の妹の娘と息子)を連れて里帰りをしていた時の話です。友人一家と夏でしたが、オスロ近郊にあるクリスマスハウスを身にドライブに行きました。で、途中でレストランによりイタリアン料理の定番をいただくことになりました。

彼らはスパゲッティ、私たちはピザにしました。さて、テーブルの上に供されたピザには日本のレストランでは当たり前のもの、チリペッパーがありませんでした。

ウエイターにお願いしたのだけど、何を欲しているのかさえ分かってもらえませんでした。なぜか分かります?友人たちもそれが何か分かっていませんでした。

「赤い粉を」
しょうがないから私はそうお願いしたのです。

しばらくしてテーブルの上にもたらされたのは確かに赤い粉でしたが、パプリカパウダーでした。私はそれをたっぷりかけて食べました。辛いはずもないわ。それでも友人一家から異口同音の言葉が聞こえてきました。
「辛くない?」
「大丈夫?」
特に子供たちは心配そうな顔と声でした。

食の味覚と言うものは、それほどに国によって違うんだ。私の実感でした。ノルウェーに住むようになって、彼ら、ノルウェー人、ヨーロッパ人の味覚がどれだけマイルドにできているかを知りました。ノルウェー人の台所にはからいもの、ピリピリするものと言えば胡椒の他はありません。時にカレー粉がありますが、これはどこの家庭にもあるものではなく、また、以前記事に書きましたが,フィッシュプディングにしか使わないものです。

コロンブス以前、ヨーロッパでは胡椒が金銀と同じくらい、いや、それ以上のものとして扱われていたのです。コロンブスが躍起になってそれらを求めて新世界に旅だったのも分かろうというものです。

ヨーロッパでは食糧事情が悪く、とにかく肉が腐らないように徹底して塩、胡椒をしていたのです。そして、少々腐っていてもそれを食べていたのです。

庶民は空腹を満たすのに精いっぱいだっとと言うこと・・・しかし、スパイスと言うものは麻薬に似て常用性があり、慣れてしまうとそれがないと口にしているものがおいしくは感じられなくなる。つまり、スパイスは食欲増進を図ってしまうということに気が付かれました?と。いうことは、人はスパイスによりスパイス以前より多くの食物を必要としたということです。

16世紀にはもう日本に唐辛子が入ってきていました。肉食が一般化していない日本では胡椒、トウガラシなどの強い香辛料にはなかなかなじむことがなく、長い間それらはただの観賞用として扱われたとか。

この唐辛子と言うスパイスは世界の文化に革命をもたらしたようです。新大陸から唐辛子が伝えられるまで辛みを与えるスパイスと言えば胡椒だけでした。唐辛子ってどの国でも簡単に栽培でき、胡椒に比べて安価な香辛料として瞬く間に世界中で使われるようになったそうです。世界中で栽培されるようになり、その国の気候風土に適した唐辛子が生まれ、その国独自の食文化を作り出すようになり、今、我々がエスニック料理と呼ぶものは唐辛子がもたらされて形を整えていったということです。

日本のどの家庭にも間違いなくありそうなのが胡椒、七味唐辛子、ショウガ、ニンニク、または、ガーリックパウダー、わさび・・・いったいこれらのスパイスがない食事なんて考えられます?

スパイスを使う食文化と言うのはただエネルギー源、栄養素をとるだけの食事の段階から数段進んだ食文化、少しでもおいしくして食べたいという人間の本能や欲求が現れた文化ではないでしょうか。

イタリアには唐辛子味の利いたアラビアータと言う料理があります。それを初めて食べようとした時には「アラビア風?」と思ってしまったのですが、そんなことを思った私だけでしょうか?本当はアラバスタってイタリア語で「怒った」と言う意味だそうです。要するに唐辛子のぴりピリ感で顔が真っ赤に怒ったようになるから、ですっはnて。ほかのパスタよりも刺激的!私のお気に入りになりました。

先日、江田島キッチン(noteのブロガー)さんからごぼうを使ったアラビアータを習いました。さっそく、私のレパートリー―の一つになりました。江田島キッチンさんの紹介でこの同じ作り方でセロリを使ってもおいしい、と言うことでした。ピリピリ感がたまりません!

江田島キッチンさんの記事をこの記事に貼り付けたいのですが、まだ初心者でどういう風にしたらいいか分かっていないのです。申し訳ありません。
どなたかご教授を!

ハンドルネーム、江田島キッチンでクリックしたらnote上でちゃんと検索できました。訪れてみてください。

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