「論理というのは、現実世界を戦う武器として非常に頼りない」
※本稿は別の場所に書いた文章を移設したものです(微修正あり)。そのため、語尾が普段の「です」「ます」ではなく、「だ」「である」になっています。
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優れた企業の経営戦略を研究し、熟知している経営学者は、ビジネスの成功要件を理路整然と語ることができるかもしれないが、自身が会社を経営して成功できるかというと、そうとは限らない――という話をたまに耳にする。このような話は耳に届いても、心には届かない。
しかし、少し言い方が変わっただけですんなりと受け止められる。それが冒頭で紹介した言葉、「論理というのは、現実世界を戦う武器として非常に頼りない」だ。実際には、続きがある。
こんな言葉だ。
武田氏は、「だから論理は使えない」と主張しているわけではなく、現実世界を戦っていく上で、論理はあまり使えないということを言っているのである。例えば、思考を整理したり、複雑に見える状況を整理して他者に説明し、理解を促す際には、論理的思考が有効な場合が多いだろう※1。
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注釈
※1:ところで、かつて私は、営業パースン向けに「ロジカル営業基礎講座」を立ち上げたことがある。講座のプログラムを組み立て、講師を務めた。営業パースンが論理的思考の基礎を身につけることで、顧客の課題発見を効率的に、顧客への提案を効果的に行える――そのような謳い文句だった。講座は、論理的な思考を苦手とする営業パーソンに向け、それが有効に働く場面を明示した上で、適切な使用方法を習得してもらおうというものだった。
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執筆日 2024年4月25日~26日
初出日 2024年4月26日
更新日 2024年5月7日、6月30日
修正および当サイトでの公開:2024年7月17日
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