見出し画像

香りの効果は謳わない

これは日本において特に強い傾向のように感じているが、香りに関するプロダクトは「効果効能」を謳うケースがやたらと多い。リラックス、安眠、マインドフルネス、恋愛成就、開運祈願、等々…もちろん薬機法により具体的な効果効能までは提示できないものの、上記のような“ご利益”を仄めかしているものは枚挙にいとまがない。

このような状況になっている背景は大きく2つあると思う。1つは消費者が香りだけでプロダクトを選べず、購買動機としての能書を求めていること。もう1つはプロダクトの作り手がそもそも香りに関する知見もセンスも持ち合わせておらず、なんとなく香り付けした自身のプロダクトを販売するための大義名分を必要としていること。私は日本におけるこの傾向は後者の影響によるところが大きいと思料している。

謳えないまでも、香りには実際なんらかの効果効能があることは確かなのだろうし、それによって健康になったりラッキーになったりすることは素晴らしいことなので、それを否定するものではないのだが、それにしたって香りにおける一番の効果効能である「香る」ということが蔑ろにされているのはいただけない。香り付けされたプロダクトをあれこれ試すが、きちんと「良い香り」という効果効能を持ったものに出会うことが少ないのだ。嘆かわしいことである。


作り手側から見た香水というプロダクトの面白さは、一度身につけてさえしまえば、ブランドもボトルデザインも見えず、ただ香りだけの勝負になる、ということ。ニッチなブランドは販売においては大手に比べると大変武が悪い。しかし、香っている最中に、使っている人を気持ちよくさせたり、周囲に良い印象を与えたりすることにおいては、ブランドの大小に関わらず、良い香りのものが良い仕事をする。ニッチなブランドにも大手に対して勝算があるのだ。私は香水のこういった側面を愛している。


世の中がもっと良い香りで満たされればいいのに…と日々思っている。çanomaはそのために、香水に限らず良い香りのプロダクトをきちんと提案していきたいと思う。

ただ、今のところ小さな小さなブランドであるçanomaだけで世の中全体を良い香りで満たすことには限界がある。ではどうやったらこの世界を良い香りで包むことができるのか…。

いっそのこと、もう香りに関する効果効能を謳うことをやめて、作り手ひとりひとりが、香りにのみ向き合うのが良いのではないか、と私は密かに思っている。香りの本当の面白さは、効果効能にではなく、「香る」というところにあるのだから。


香りの効果は、謳わない。逆説的に聞こえるかもしれないが、これこそが社会を良い香りで彩る方法なのではないだろうか。そんなことを、つらつらと考えている。


【çanoma公式web】

【çanomaオンラインストア】

【インタビュー記事】

【çanoma取扱店】
TOMORROWLAND 渋谷/有楽町ルミネ/横浜ルミネ/横浜高島屋/名古屋ラシック/京都/京都BAL/大阪ルクア/神戸/福岡/アミュプラザ博多/新潟
Land of Tomorrow 心斎橋PARCO
Super A Market 青山/新宿
Nose Shop 新宿/有楽町/渋谷
ミヤシタパーク “The Editorial”
銀座 蔦屋書店
表参道 context TOKYO
青山 COELACANTH
自由が丘 FREEPARK
蔵前 折角堂東京
千葉 Dresskinそごう店
大阪 Velvet
大阪 Secret
大阪 Tale Cocoon
京都 乙景
神戸 折角堂
恵比寿 Awake
名古屋 Amplir
名古屋 FOCUS EYEWEARSHOP
松本 misumi
岐阜 ATELIER OPHERIA 
富山 Green Room
金沢 ACRMTSM
新潟 ASOBINoBA
弘前 The Launderette
盛岡 Localers
寒河江 GEA
仙台 藤崎
仙台 Sukiya S-PAL店
福島 Optical Yabuuchi
高知 sieni
小倉 Antenna
福岡 Birthday
福岡 THREE(s)MILE
長崎 HANAわくすい
大村 古々屋
岡山 Afelice
熊本 アクアブーケ
大分 Bellure
大分 contessa ricca.
別府 Connecter le baton.
鹿児島 NAINARA
鹿児島 mado

オンライン
センテンティア
Safari Lounge

çanoma(サノマ)のインスタグラムもぜひフォローしてください!

@canoma_parfum

#サノマ
#香水
#フレグランス
#ニッチフレグランス
#canoma
#canoma_parfum
#パリ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?