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作品と時代

鍵善良房の美術館「ZENBI」にて行われている展覧会『辻村史朗 −茶盌』を観に行った。

この展覧会に行きたかったのにはちょっとした理由がある。

フランスに行く前、お茶のお稽古に通っていた時期があるのだが、そこで開催された小さなお茶会でお手前をする機会があった。そこで使われたお茶碗が、先述の辻村史朗氏作のものだった。粉引割高台で、お手前の際に手が少々震えるくらいの値段のものだったように記憶している。


辻村氏は誰かに師事したわけではなく、独学で器作りを身につけた。それが徐々に評価されるようになり、日本のみにとどまらず、世界各地でも個展を開催するに至った。

実は今回の展覧会の説明書きを読むまで、辻村氏の経歴についてはあまりよく知らなかった。細川護熙元総理大臣が一時期辻村氏に師事していた、程度の知識しか持ちあわていなかったのだ。


年代ごとの彼の作品を見ていて、考えていたことがある。

作品というのは、一度完成すると、基本的にはそれ以降は修正されることはない。その一方、「美しさ」の尺度は時代と共に変化するものだ。

これは1つの仮説でしかないのだが、そうだとすると鑑賞者が過去に作られた作品を「美しい」と感じるとき、それは必ずしも今日の感性に照らし合わせているわけではなく、それが作られた時代の空気感と共に捉えている、ということにならないだろうか。

それが可能となるためには、作品の中のどこかに結晶化したその「時代の空気」をはらんでいて、鑑賞者の感性を通してそれが放出される必要がある。


良い作品、歴史に残る作品というものは、そういった「時代の空気」を作品内にしっかりと持ち、時代を超えてそれをきちんと鑑賞者に伝えられるものなのではないか…そんなことを考えながら、私は辻村氏の器を眺めていた。


どうだろう、私がここで書いていることは、きちんと伝わっているだろうか…?わかりにくいだろうか。


言わずもがなではあるが、私は、器を見ながら、香水のことを考えていた。

良い香水は、時代の空気を纏ったものであるのかもしれない。そんな気がする。


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