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ディストリビューターの役割

香水に限らず、仲介業者が入ることで小売価格が高くなってしまう、ということはよくある。

これらの仲介業者は「右から左に流す商売」のように揶揄されがちだが、物を右から左にモノを流すのは思いの外難しい。

香水市場において、この「右から左に流す」仕事を担っている方々を主に「ディストリビューター」と呼ぶ。ディストリビューターとは、一般的にはブランドやメーカーから在庫として買い受けたものを販売店に卸すことを生業としている企業のことを指す。

香水のディストリビューターは、なかなか大変な仕事だ。海外からの仕入れの場合(当然のことながら、日本のディストリビューターはほぼ海外から香水を仕入れている)、アルコールを含んだ危険物輸送の手配、輸入事務、検品、薬機法対応、PR、販売店への教育…などなど、右から左にモノが流れる間に様々なことをやらなければならない。

もちろん、ブランドからの仕入価格は低くなることが一般的である一方、本国での販売価格に比べて割高な小売価格を提示することになるが、上記の仕事を考えると当然のことのように思われる。


ちなみに、çanomaはディストリビューターを通さずにフランスから日本に香水を運んでいるので、日本国内でも比較的安価で香水を提供できている。もちろん、その分自社でめんどくさい手続きを行なっている。

いわゆる「企業努力」です。


このように、皆様が日本で海外の香水を購入できるのも、ディストリビューターのおかげで、これがなければそもそも日本に進出できるブランド数もグッと限られてしまっていたはず。少々割高になってしまう部分は否めないが、大変ありがたい存在なのです。


ところで。

ブランドによっては、ディストリビューターにマージンを払うことを嫌い、小売店との直取引のみを行うという戦略を取るところがある。

ディストリビューターを通さない戦略を取ることは、販売店舗数を増やすという点に関しては大きなブレーキとなってしまうが、利益率を上げ、かつ小売価格を抑えることができるというメリットもある。また、ディストリビューターを通さないことを“謳う”ことで、消費者により良い印象を与えるということもまた事実であろう。


あるフランスの香水ブランドが、まさにそのような戦略を取っている。当該ブランドはそのことを自社ウェブサイト上に明記している。

私はこのブランドのファウンダーに複数回会って話をしたことがあるが、その際もその点を強調していた。

このブランド、過去のヒット作のコピー商品が複数あるように感じられる点についてもいい印象を抱いていなかったのだが、自社ウェブサイト上で高らかに掲げている「ディストリビューターを通さないことでハイクオリティな香水を低価格で消費者にお届け」という自ら課していた顧客への約束も、簡単に反故にしていたのだ。

何がタチが悪いかというと、ウェブサイト上でさもディストリビューターを悪者に仕立て上げておきながら、結局ディストリビューターなしでは進出できなかった国に入る際にその力を借り、さらに価格も本国での販売価格の倍以上を提示している、という点だ。


他人のことだから気にしちゃダメ…とは思いつつ、あまりにも鮮やかな二枚舌で、なんだかなぁ…と思ってしまったので、ここに書き記すことにした。


少しだけ、スッキリしました。


これでグッスリ眠れる。

おやすみなさい。


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