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ひかりに踏み出して

低血圧、低体温、残っている前日の疲れ。
揉みくちゃ一歩手前の電車に姿勢を曲げる朝。
白い光に目を細めて流し込む天然水は冷たく、
喉越しの音が体全体に筒抜けだった。
おそらく二時間後には鳩が日向ぼっこするであろう駅前のベンチに腰かけ、3分くらい目をつむって太陽の温かさだけを感じて「無」になる。
耳からは普段あまり流れない青葉市子の「いきのこり〇ぼくら」がここぞとばかりにやってきて、この微睡みに近い気分と相性がよいことに気づいた。
早足な朝が昼に向かおうとしている頃の話。

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