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チーム江刺で学んだこと 【4月, 5月】

日本大学大澤研究室チーム江刺の4月、5月取り組みにて学んだことをまとめる。江刺の主観で記す。


チーム発足までの過程

これは4月より前の話であるが、話すべきだと思ったので記す。
2023年度までの医学部との共同研究が終了し、2024年度から何をしようか迷っていた。研究が終わり、少しは休むべきであったと思うが、他の研究室の学生がどんどん成長している状況に、呑気に休めるほど心の余裕はなかった。
そんなとき、先生から「江刺の人脈で研究室を作ろう」と声が掛かった。以前から組織を作ることに興味があった私は、「チームを作る」ということに意識が向いた。
誰と一緒ならチームを作れるだろうか。
すぐに頭に浮かんだのは、2つ下のB2の学生である(以後、ハルト)。ハルトは私と志が似ていたし、行動力、視野が同期や1つ下の後輩と比べてもずば抜けていた。
声をかけたのは東京ビックサイトでのIT系の展示会に行った帰りだった。
「来年一緒に研究できるかもしれないんだ。一緒に頑張らないか?」と声をかけた。ハルトは「是非、お願いします」と即答してくれた。
仲間が見つかった。
それだけで嬉しかったのだが、ハルトと私は2023年からよく話す仲だった(東京ビックサイトのイベントによく行くぐらい)。
研究を一緒にできるとなっただけで、新しさというものにはどこか欠けていた。
そこで私は新しい風を起こしてくれる人はいないか探した。
新学期ということもあり、B3が新たに研究室に配属される。一緒に研究をしてくれる人はいないか探した。私とハルトはよく喋るし、チャンスだと思えばどこにでも向かう。そんな2人に割って入ることができる人はいるのだろうか。ターゲットとして、「コミュニケーションの能力がある人」、「行動力がある人」を探した。
ゼミ配属の前に説明会があったのだが、直感的にこの人だと思う人がいた。彼(以降、ミナト)はゲームにAIを搭載したいと言っていた。ゲームという新しい風を持ち込んでくれるのではないかと期待もした。
そんなこんなで、チーム江刺のメンバーが決まった。
先生に、報告をした際、「チーム江刺は自走するように」と伝えられた。今まで、先生や先輩がチームを動かしてくれたが、これからは自分でチームを動かすことになる。伝えられた直後は不安が生じた。しかし、私には仲間が2人もいる。「強い組織にしよう」そう思うと、不安はすぐになくなり、野心が芽生えるのが分かった。

初顔合わせ

4月の新学期が始まると同時に、チームが始動する。一番不安に感じていたことは、ミナトが我々2人を受け入れてくれるかどうかだった。何をしたら受け入れてもらえるか。まずは自分の全てをさらけだそう。"自己紹介"を徹底的に行うことにした。「自分が持つ大志」、「なぜこの研究室にいるのか」、「なぜこのチームで研究するのか」細かく話した。
自己紹介が終わると、私とハルトのこれまでの活動を説明した。
初顔合わせで受け入れてもらうための行動は、全部出し切ったつもりだ。ここからミナトが我々を受け入れてくれるかどうかは彼次第だと思った。
現在まで、ここまで一緒に活動できいることを見れば、受け入れてくれたのだろう。(嬉しい)
ここまでの過程を終えると、ここからはチーム江刺に目を向けミーティングを進めた。
東京ビックサイトで開催されていたGoogle Cloud Next Tokyo 2023に参加した際、とあるベンチャー企業の取締役が、組織を作るときには行動理念を明確にしなさいと述べていた。上司の主義や価値観がわからずに右往左往してしまうことは、私の人生の中でもあった。チーム江刺にも理念を設定し、共有することにした。しかし、私は「自分で考えて行動するべき」という主義も持っている。マイクロマネジメントにならないように、理念は必要最適限にした。
理念の説明が終わると次に、「確実にタスクをこなすために」と言う題目でプレゼンをした。
私の経験上、モチベーションが低下している状況を放置しておくと、後々辛い思いをすると思っている。モチベーションが低下していると感じたら、無理してタスクに取り組むのではなく、一度リフレッシュ&リセットするべきだ。1人の取り組みでは休むことで活動が完全にストップしてしまう。しかし、我々は3人ものメンバーがいる。誰かが辛い時は周りがサポートしてあげる、そういう関係性にしていこうと説明した。
また、計画を立てることの重要性も説明した。結果主義であればあるほど「期限に間に合えばいい」という思想に陥りがちだと考える。進捗を報告する際に、期限に間に合わないことに気づくのは許されない。念入りに計画を立てることによって改善されると説明した。
また、チーム江刺にいる理由を自分なりに考えてもらうようにもお願いした。私がメンバーを選んだ理由は「チーム発足までの過程」で記載したが、先輩に言われたことを「はい、はい」と言ってるだけでいい取り組みはできるだろうか。自分が組織にいる理由を言えなければ、組織にいる必要はないと思う。
その他にも、これから始まる研究のことであったり、MTGの仕方なども話し合った。
私が一番嬉しかったのは、2人ともたくさん発言をしてくれた点である。私だけが発言している議論などつまらない。コミュニケーション能力が高いチームこそ強い組織になると信じている。顔合わせMTGは7時間にも及ぶものであった。賛否両論巻き起こったが、私としては大成功であったと自信をもって言える。

積極的な外部との繋がり

私は、外部と関わることが重要だと考える。殻にこもっていては思想が偏ってしまう。また、人脈を広げておくことで必要なときに必要な人に助けてもらうことができる。「こういう人材が欲しい」と思ってから探すのでは遅い。必要に感じたらすぐに「あの人に連絡しよう」となるのが理想である。そういった理由からチーム江刺は積極的に外部とのつながりを持とうとしている。
参加したイベントは、「Japan IT Week 春」、「Climbers2024」、「AI・人工知能 EXPO【春】」である。約20名近くの人と名刺交換をすることができ、コミュニケーションも取ることができた。イベントに参加する過程で、メンバーの自己分析も活発になった。実際に自己紹介をすることで自己紹介の練度が上がっていった(江刺含めメンバー全員)。
イベントに参加する以外にも、東京大学の研究室と交流会を行った。今年度から自走することを目的としている私は、誰かに壁打ちをしてもらう機会が減った。そのような状況で、今回壁打ちをしてもらえたことは非常に有意義な時間であった。ハルトは先方が開くワークショップに参加できるらしく、新たな取り組みができるという点でも交流会を開けて良かったと感じている。

今後のチーム江刺

チームの始動から2ヶ月がたったが、いいことばかりではない。問題点も見つかった。具体的には以下の三つである。

  1. 外部にばかり目を向けていて内部を疎かにしている

  2. 動いているが生産性がない

  3. チームミーティングの時間が長い

1. 外部にばかり目を向けていて内部を疎かにしている

「積極的な外部との繋がり」という項目でも記載したように、チーム江刺は外部との繋がりを意識している。これは決して悪いことではない。しかし、あまりにも外部に目を向けすぎていた。すでに3つの組織とプロジェクトが決まっているのにも関わらず、そっちを疎かにして外部に目を向けていた。チームメンバーみんなでイベントに参加することで、「メンバー同士の関係性を高める」、「モチベーションを上げる」という思惑もあった。これまでの活動で十分関係性は深まったと思うので、もう少し内部に目を向けるべきである。
また、さまざまな人と関わるにあたって、「自分たちの目的」を明確にし、その上で「相手に何を求めるのか」を先方に正確に伝えなければいけないことも学んだ。相手を動かすためには、熱意だけあればいいわけではない。もっと自分たちのことを知る必要がある。自分たちを知り、どんな人と関わるべきなのか見極める必要がある。

2. 動いているが生産性がない

「チーム江刺は活動している」これは自信をもって言える。しかし、何か形となる成果を残しただろうか。今は、「ビジョンと大志が大きい口だけの組織」になってしまっている。ここからはギアを1段階、2段階とあげて、結果を残していかなければならない。「外部にばかり目を向けて内部を疎かにしている」でも記載したが、今もっているプロジェクトに全力を費やすべきである。これから、他のチームはどんどん成果を出してくるだろう。モタモタしている余裕はない。どこのチームよりも仕事をし、成果を残すチームを目指す。

3. チームミーティングの時間が長い

先生にチーム江刺を紹介してもらうときに最初に出た言葉は「どのチームよりも長くミーティングをする」だ。これが一番最初に出てくるのは恥じた方がいい。「動いているが生産性がない」で記載したことにも通ずるが、極論、「おしゃべりの多いチーム」である。チームが始動した直後はメンバー間の関係性を強くするため、あえてたくさん話し合うようにしていた。しかし、話をしているだけでは何も生み出せない。話す時間を減らして、手を動かそう。おしゃべりは誰にでもできることである。
また、チームミーティングが長いことによってメンバーのメンタルにも影響を及ぼしている。ミーティングが長いことがストレスに繋がっているとのことなので、早急に対応する。
現状考えていることは、「1. ミーティングのルールを厳格化」、「2. AI技術を導入して円滑なミーティングを実施」の2つである。
1は具体的に、「時間に厳しく向き合う」、「ミーティングの内容をあらかじめ決め、逸れた話は控える」というふうにしようと考えている。
2に関しては、イベントでもよく見た「議事録AI」の導入を検討しようと考えている。サブスクリプション形式のものが大半なので、実用化までに時間がかかるかもしれないが取り組もうと思う。

総括

この2ヶ月で、何よりもメンバーが頑張ってくれていることが嬉しい。
チーム発足前に抱えていた不安を今では思い出せない。
そのぐらい、2人とも私の想像の何倍も頑張ってくれている。
学業やアルバイトなどチーム江刺以外の活動もある中、ここまで取り組んでくれている。
辛い状況になったとき、「2人がいるからなんとかなるだろう」そう思える自慢のチームである。
2人への感謝の気持ちを忘れずに、今後も精進したいと考えている。

ここまで読んでいただきありがとうございます。


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