#デザドン イベントレポート
この言葉が好きなんです。デザインとは何かを考えるときに、必ずこの言葉が頭に浮かびます。今回もこの言葉が真っ先に浮かび「いや、もう、ここにいるみんながデザイナーってことでいいんじゃんね?」って勝手に1人で思いながら、トークセッションを聞いていました。
いきなりイベントと直接関係のない引用から失礼。Design Dontaku、#デザドンというイベントに参加してきました。本当になんとなく「久々にブログ枠いってみっか」ってことで参加し、このブログを書いています。
最近増えたように思える福岡のデザインイベントの中でも「デザイン」という言葉やその語る内容がかなり深く、広く、扱ったイベントだったなというのが今回初参加して思った感想です。参加企業や登壇者のラインナップを見ると、そりゃそうだよ当然だよなと思う一方で、参加者の反応もそれを当然のこととして受け入れて理解しているというのは、業界全体でもデザインに対する意識や定義が変わったのだろうと確認できました。
これは完全に僕の勝手な偏見とコンプレックスですが、首都圏から離れた地域のコミュニティに数年関わっていると、定義の差というもの感じることが以前はずっと多かったんです。ただ、今回のイベントが全体的にかつてあった地域差みたいなところは感じず、デザインに対して多角的に捉えることが当たり前になったんだなあとちょっと感動してしまいました。
みんなもデザインしてるだろ?
まあ、でもしかし地域差はなくなったと思ったものの「デザイナー vs エンジニア」という構図を持ち出すのは今も昔もどこでも変わってないなぁというところは一家言ありまして。
そもそも今回のテーマが「エンジニアとデザイナーのコミュニケーション🤝」なので、当然「デザイナー vs エンジニア」という構図が現れるわけですが、その中でも誰かが「デザイナーもエンジニアも関係ねーよ!」って言ってくれたりしないかな?というのは実は期待していたところではあります。
職務上、デザイナーとエンジニアが区別されるのは理解できるし、責任範囲としてそれが肩書きに表れることも仕方ないでしょう。会社の歴史的経緯で部署として関わりが異なることも当然あるのだと思います。しかし、やっていることの目的や、見ている先、共通のゴールはあって、そこに向けて「【考えるという行為】はデザインに他ならない」と僕は思わずにはいられないのです。「エンジニアがデザインに参加する」というのもちょっとニュアンスが違って、エンジニアがやっているのもデザインのひとつだと捉えると、お互いに見える景色も変わってくるんじゃないかなあとずっと思っています。
同じ世界を見ろ
YAMAPさんでは社内登山制度で同じ体験を共有し全員がドッグフーディングをし、ヌーラボさんではUXライティングという技術を使ってみんなの言葉を合わせ、マネーフォワードさんでは目線合わせをして目的やゴールを明示的に共有し、ゆめみさんでは新卒が斬新なコミュケーションをとって職種の偏見を克服したというエピソードを聞きました。
やっていることは完全にエンジニアとデザイナーとの垣根をぶっ壊していってることだと思えて、だからこそ、もういっそのこと「全員デザイナーでよくね?」と強く思います。そもそも「なぜそこに壁があると思っているのか?」と思えるくらいに。
「デザイナーとデザイナーのコミュケーションに困っている」という話はあまり聞きません(個人間の問題だったり、上司・部下、雇用する側・される側でのトラブルはあるでしょうが)。DTPデザイナーとウェブデザイナーとかはよく聞きますよ。あれは見てる世界が違うからしょうがないです。でも同じプロダクトを作っているエンジニアとデザイナーのコミュケーションに困るって、なんか、あれ?なんでそうなるんだっけ?って思えてきませんか?もしも困ったことが起こっているとしたら、それは「デザイナーとエンジニアだから」ではなく、見ている世界が違っちゃってるんですよ。
同じ世界を見るために、同じ体験をし、同じ言葉を使い、同じ目線を合わせる。今回登壇された方々のやっていることは本当に素晴らしい組織デザインだったと思います。
デザドンに参加したからデザイナーです
そして、少なくとも今回のイベントに参加したみんなは、デザインに関心があり、デザインについて考えていて、同じ世界にいることを共有したくてあの場にいたはずです。なので、PdMだろうが、ディレクターだろうが、エンジニアだろうが、経営者だろうが、全員デザイナーでいいんですよ。俺もお前もデザイナーだよ。
さて、最後に宣伝だけさせてください。デザドンの主催の一社ヌーラボさんもプラチナスポンサーとして協賛いただいている「アクセシビリティカンファレンス福岡」が2023年11月11日土曜日(間もなく再来週!)に開催されます。
ありがたいことに現地枠はすでに満席となっていますが、YouTubeの配信は無料で行います。アクセシビリティと言ってもデザインにも関係ある、むしろデザインの本質そのもののようなお話をしていただきます。
デザインを生業にしている人も、そうでない人も、何かものを作っている人、自分以外の誰かに何かを提供している人は絶対に関係がある話なので、ぜひ御覧いただきたいと思います。
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