【世界とつながる教室】知らないことを知る尊さに気づく。
先日の自己紹介記事で書かせていただいたように、国内外でソーシャルビジネスや教育に関わるプロジェクトをいろいろと手掛けています。
つい先日、「世界とつながる教室 - DOTS -」というプログラムを実施したので、今日はそのときに感じたことを綴りたいと思います。
同世代同士のオンライン国際交流「DOTS」
DOTSではどんなことをしているのかといいますと、日本の学校と海外の学校をインターネットでつなぎ、同世代同士のリアルタイム交流をするプログラムです。特に、ネパールやアフリカのマラウイといった途上国と呼ばれる国の子どもたちとの交流をサポートしています。
「世界とつながる原体験」という機会を子どもたちに届けることで、彼らの「みえる世界をひろげる」ということに貢献することを目指しています。
簡単ですが、詳しく知りたい方はこちら。
「日本で流行っている遊びは何?」
今回は、とある大阪の公立小学校の先生からのご依頼で実施しています。5年生、6年生の全8クラス。授業時間内で、学校のタブレットやインターネットを用いて実施します。私は、メインファシリテーターとして、接続から通訳、ファシリテーターまでを担って楽しくわいわいとやっています。
ネパールの小学生から、大阪の小学生に質問がありました。
「みんなの中で、流行っている遊びは何?」
と。1クラスに35人くらいいる小学生たちは、元気にあれやこれや言ってくれましたが、ほぼ全員の意見がまとまったのが、「鬼滅の刃」と「ニンテンドーSwitch」でした。たしかに、そうなんだろうなと。
日本の子どもたちは、全員が知っていた鬼滅の刃、ネパールの小学生に伝えたところ、鬼滅の刃は知りませんでした。
「知らない、なにそれ?」という反応が来たときに、「えーーー!?鬼滅の刃知らないの?」とざわつく大阪の小学校。確かにそうですよね。自分たちにとっては、鬼滅の刃にふれない日はないくらい流行っていて、みんなが知っている。知らない人はいないんじゃないか、そんな気持ちになりますよね。
そんな大阪の子どもたちの率直な反応を見ていて、自分が何を知っていて、相手が何を知らないか、自分たちの当たり前と相手の当たり前。こういうことって、なかなかわからないよなーという、とっても当たり前なことを、改めて気付かされました。
知らないことを、どうやって知るか
スマホの情報は自分に最適化されて、自分と同じような関心のある人や情報に埋め尽くされていきます。あたかも、みんなが知っていると思ったり、みんなが関心があるように思ってしまったり。でも、自分がふれている情報って、この世界のほんのほんの一部でしかない、ということ。気が付きにくいけど、そこをしっかり認識しておきたいなと思いました。
自分が知らないことを、知る。これって、結構難しいですよね。Googleで検索できるっていうことは、ある程度自分が知っていて関心があるからこそ、調べることができる。知らないことを知り、自分の視野や関心領域を広げるということは、そういうことを意識していかないといけないなーと思うきっかけになりました。
日本語の情報は、Web上のすべての情報のうち2〜3%程度、と言われたりもします。「Googleで調べたら何でもわかる」みたいに思ったりもするかもしれませんが、日々アップデートされる社会の中で、日本語でリーチできる情報が、限定的だよなーと、こういう数字を見ても思います。
だから英語を勉強しないと!ということではなくって、「知った気にならない」ということなんだろうなと思います。
「知らない、ということを知る」これに尽きるんだろうなと。
日々、いろいろなプロジェクトをして、自分が信じたように行動をしていますが、そのたびに課題を発見し、知らないことを発見し、壁を発見します。それをありがたがって、それを愉しんで、そういうスタンスをこれからも大切にしていきたいなと思います。
じわじわと、少しずつ。
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