大学入学共通テストの受験者に贈る三つの注意点

明日から2日間、今年度から始まる大学入学共通テストが行われます。出願者の総数は535245人です[1]。

新しい形式の試験だけに受験生の皆さんは色々と不安に思われることでしょう。

ただ、試験に望む準備そのものは、大学入試センター試験であったも大学入試共通テストであっても同じで、(1)受験票をすぐ取り出せる場所に入れる、(2)受験会場を間違えない、(3)筆記具は予備を携帯する、の3点に注意が必要であることに変わりありません。

「受験票をすぐ取り出せる場所に入れる」については、受験票を失くさないようにと鞄などにしまったものの、会場に着いたときにすぐに取り出せないために慌ててしまい、動揺したまま最初の試験に臨むことで本来の調子を崩してしまい最後まで取り戻せない、ということを防ぐための措置です。

第2の「受験会場を間違えない」は、都内であれば「青海」駅と「青梅」駅の混同や「東京学芸大学の最寄り駅は東横線学芸大学駅」あるいは「東京都立大学の最寄り駅は東横線都立大学駅」といった間違いが起きかねないため、事前に注意しておきたいものです。また、1日目と2日目で会場が異なる場合もありますから、注意が必要となります。

最後の「筆記具は予備を携帯する」は当然のことと思われるかも知れないものの、消しゴムを1つしか用意していなかったために手元を誤って床に投げ出してしまった、あるいはシャープペンシルを1本しか用意せず、しかも替え芯を忘れたために回答するのに困った、という話は決して珍しくないものです。

ところで、1996年1月、私が2度目のセンター試験を受けようというときに、高校の1学年先輩からいただいた年賀状には「返信不要」という文字とともに、「センターまであと少し　あとは自分の力を出すだけじゃないか」と書かれていました。

大変励みになった、明日からの大学入学共通テストを受験される皆さんにもぜひ贈りたい言葉であり、明日と明後日を受験生の健闘が願われるところです。

[1]コロナ下、53万人超出願. 日本経済新聞, 2021年1月15日朝刊38面.

<Executive Summary>
Three Important Points for People Taking the Unified University Entrance Examination (Yusuke Suzumura)

The new Unified University Entrance Examination is held on 16th and 17th January 2021. In this occasion I show three important points for the test takers.