第2次岸田内閣の発足に際し岸田文雄首相が取り組むべきことは何か

本日第206特別国会が召集され、衆参両院での首相指名選挙を経て自由民主党の岸田文雄総裁が第101代首相に就任し、第2次岸田内閣が発足しました[1]。

今年10月4日(月)に発足し、10日後には衆議院を解散して総選挙に臨んだ第1次岸田内閣は、選挙管理内閣でした。

それだけに、第2次岸田内閣は、最初の難関ともいうべき来夏の参議院議員選挙まで約8か月の間にどのような政権運営を行うかが注目されます。

内政については岸田首相が提唱する「新しい資本主義」と「成長と分配の好循環」が何を意味し、互いにどのように関係するかが不明なために、選挙向けの標語でない限りはこれらの考えを具体的な政策として結実させる必要があります。

また、外交の面では米中の対立が深まる中でどのような態度を示すかという難題に主体的に取り組まねばなりません。

これに加えて、目下の最大の懸案事項である新型コロナウイルス感染症の新たな拡大の抑制や医療体制の拡充はいずれの内閣であっても不可避であり、少子化対策や社会保障制度の見直しなどは本格政権を志向するのであれば本格的な対応が求められます。

その意味で、今回の衆議院議員総選挙を最低限の議席減でしのいだ岸田首相は、自らの経綸を遺憾なく発揮する機会を得るとともに、解決すべき問題をいかに解決するかが求められると言えるでしょう。

[1第101代総理大臣に岸田文雄氏 衆・参本会議の指名選挙で選出. NHK NEWS WEB, 2021年11月10日, https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211110/k10013341931000.html?utm_int=all_contents_just-in_001 (2021年11月10日閲覧).

<Executive Summary>
What Are Tasks for the 2nd Kishida Cabinet? (Yusuke Suzumura)

Today Mr. Fumio Kishida, the President of the Liberal Democratic Party, is elected as the 101st Prime Minister at the Both Diets and forms the 2nd Kishida Cabinet. In this occasion we examine the tasks for the new cabinet to solve for the future of Japan

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