東京都立青山高等学校創立80周年を祝う会について思ったいくつかのこと

昨日、日本青年館大ホールにおいて行われた東京都立青山高等学校の創立80周年を祝う会の概要については、本欄でご紹介した通りです[1]。

そこで、今回は会の中で印象的であった出来事を3点ご紹介します。

今回最も印象的であったのは、開式直後に行われる校歌演奏のため、青山フィルハーモニー管弦楽団の皆さんが舞台に登場し、チューニングを終えたときでした。

在校生の皆さんが座る客席からは話し声などが聞こえていたものの、チューニングが終わり青フィルの皆さんが全員着席すると、文字通り一瞬で会場内は静寂に包まれました。

誰かが先導するということも、事前に教職員の方が指導するということもなく自ずから話し声が止んだことは、それだけ在校生に皆さんが状況に注意を払い、変化に対応したことを示唆するものでした。

次に挙げられるのは青フィルの記念演奏に先立つ「部長挨拶」です。

ここでは、「演奏できる喜び」と「演奏が実現したことへの感謝」の念が率直に表現されており、、青フィルの皆さんの音楽への真摯な姿勢がよく伝わるものでした。

そして、第三点目は学校長挨拶でした。

学校の来歴や現在の状況、将来の展望を織り交ぜた内容は定法に従うものながら、新型コロナウイルス感染症により教育活動や各種の行事などが様々な制約を受ける中で日々の生活を送る在校生の皆さんに時に語りかけ、時に呼びかける様子は、在校生一人ひとりの状況を的確に把握しているからこそだと実感されたものです。

このように、今回の祝う会は過去の記念式典に比べて形式こそ簡潔であったとはいえ、内容の点ではいささかも劣るものではなかったと思われました。

[1]鈴村裕輔, 東京都立青山高等学校創立80周年を祝う会. 2021年11月5日, https://researchmap.jp/blogs/blog_entries/view/76353/22ccd8d0f67e2f371653b27df1e3396b?frame_id=435622 (2021年11月6日閲覧).

<Executive Summary>
Miscellaneous Impressions of the Tokyo Metropolitan Aoyama High School the 80th Anniversary Ceremony (Yusuke Suzumura)

Today the Tokyo Metropolitan Aoyama High School held the 80th Anniversary Ceremony at the Nippon Seinen-kan Main Hall. In this occasion I express miscellaneous impressions of the ceremony.

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