【開催報告】一般財団法人外苑会第21回外苑会交流会

本日、東京都立青山高等学校5階ホールにおいて、青山高校の同窓会である一般財団法人外苑会の第21回外苑会交流会が開催されました。

今回は尾﨑哲さん(1976年卒業、駐リトアニア共和国大使)を講演者としてお招きし、「リトアニア、杉原千畝、そしてウクライナ戦争~次世代に語り継ぐ価値観~」と題して行われました。

まず、青山高校での生活や東京大学を卒業後に就職した野村證券を中心とする野村グループでの40年にわたる活動についてお話がありました。

次の第1部「リトアニアとウクライナ戦争」では、1900年からの124年間で約65年間がロシア帝国もしくはソ連領であった歴史に基づき、祖国防衛と国際的な団結という観点からロシアとの対峙を国策とするリトアニアのウクライナ戦争への関わりが概括されました。

第2部の「歴史を語り継ぐ国、リトアニア」では、最初に1253年のミンダウガス王の戴冠を記念する「リトアニア国家建国の日」から1991年1月13日の「1月13日事件」まで、各種の記念日を祝賀・追悼するリトアニアの様子が紹介されました。

また、リトアニアのカウナス領事館に着任し、「命のビザ」を2140枚発行した杉原千畝の事績を通して、日本とリトアニア両国の関係が取り上げられました。

最後に、リトアニアの「第二の宗教」とも称されるバスケットボールについて、1992年のバルセロナ五輪で独立直後のリトアニア代表が3位決定戦でロシアを破って銅メダルを獲得した逸話と、その様子を収めたドキュメンタリー映画"The Other Dream Team"を通して、リトアニアの多様な姿が披露されました。

大使としてリトアニアに駐在する中で「歴史を語り継ぐ」ための前提となる「歴史に対する理解の基盤」の重要性に気付いたことや、「民主主義」や「自由」という価値の持つ意味について省察するなど、企業人としての経験と外交の現場での体験とを織り交ぜたお話は大変興味深いものであり、青山高校の卒業生の幅広い活動の一端がよく示された外苑会交流会となりました。

<Executive Summary>
The 21st Gaienkai Social Event (Yusuke Suzumura)

The Gaienkai held the 21st Gaienkai Social Event at the Tokyo Metropolitan Aoyama High School on 17th March 2024. On this occasion, speaker of the event was Mr Tetsu Ozaki, the Ambassador Extraoridinary and Plenipotentiary of Japan to Lithuania.

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