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子育て ハイハイの重要性


こんにちは
今回はハイハイの重要性について話したいと思います。子どもだけではなくお父さんお母さんにもハイハイを行うとメリットがあるので是非最後までお読み頂ければと思います。

リハビリでは幼児期はもちろん小学生や中学生のお子さまに介入する際に乳幼児から幼児期の発達状況を確認することが多いです。

その中で特に重要視しているのがハイハイは行っていたのかどうかです。そのくらい子どもたちにとって大事な大切な運動になります。

ハイハイは正常発達ではおよそ8ヶ月くらいに獲得する赤ちゃんの移動手段の1つになります。6から7ヶ月ごろに手をついてお座りができ
7から8ヶ月ごろに手を離してお座りを獲得し
移動を試みていく段階になります。

その後は掴まり立ち、伝い歩き、手を離して歩き始めるという流れになります。
ハイハイが行えるようになると嬉しいですがやはりどこかで歩けるようになることを期待してしまいますよね。
早く歩けるようにならないかなと期待もしてしまいます。
昔からよく「這えば立て、立てば歩めの親心」と言われるくらい今も昔も親の気持ちは変わっていないのかもしれないです。

ですがリハビリの視点、子どもの発達から考えるとなるべくハイハイを行う方が今後の子どもたちの成長を考えるとメリットが大きいのです。

ではハイハイのいい点を先にまとめてみます。
・全身の体幹筋が鍛えられ身体が安定し運動能力が向上する
・手のひらに体重がかかり手の発達が促される
・脳の発達が促される
・視覚の発達が促される
・目と手、手足の協応動作が養われる

少し難しい言葉もありますね。
それでは一つずつなるべくわかりやすく解説していきたいと思います。

まず一つ目は体幹筋が鍛えられるという点です。体幹の筋力はいくつもありますがハイハイでは全身の筋肉を使うので、今後の運動能力の向上にも関係してきます。

手をつくことで前鋸筋という肩甲骨周辺の筋肉や足の付け根から動かすことで腸腰筋という筋肉が主に使われます。他にも背中の大きな筋肉や腕の筋肉など本当に全身の筋肉をつかう動きになります。

身体の土台となる重要な筋肉たちが活発に使われる運動になるので、今後座ったり立ったりした時の姿勢を安定して保ったりバランス機能が向上したり高度な運動が行えるためには必要不可欠になります。

体幹がしっかりしていないと座る姿勢が崩れていたりじっとできなかったり様々な問題が出てきます。
学校では授業中に立ち上がりたくなったり落ち着きがない場合も実はハイハイをあまり行っていなかったケースもあるのです。
ハイハイを行えなかった要因には手のひらの感覚過敏の影響なども考えられるので実際に発達が気になる場合は医療機関や定期的に行われている発達検査などで相談してみると良いかと思います。

・二つ目は手のひらに体重がかかることで指や手に刺激が入り手の機能の促通に繋がることです。真っ直ぐに移動したり方向転換することで手の平のなかで重心移動が起こります。
手のひらには非常に細かい筋肉がたくさんありそのわずかな重心移動によって活動する筋肉も異なります。その様々な筋肉が刺激されることで指の繊細な動きが可能となりより高度な指の動きや物の操作が可能になっていきます。

・三つ目は脳の発達が促されることです。
先程の内容と少し被りますが手を使う行為は脳を刺激し脳を活性化します。脳が活性化するとさらに脳を活動させるために栄養が必要となり脳に向かう血流が増え、脳神経に栄養を送ってくれます。そうすることで脳の中で新しい回路を作り出す動きが活発となり、結果として脳がどんどん成長していくことになるのです。

また今までは仰向けや寝返り、うつ伏せにお座りと移動がほとんどなかった(親の力を借りて移動)赤ちゃんが自らの意思で移動を始めることも脳をたくさん刺激しています。
気になるものを見に行ったり手に取ってみたり活動量や行動範囲が広がることで好奇心が生まれ、満たされて脳に良い影響を与えてくれます。

また左右交互の動きをすることで右脳左脳どちらも刺激することも可能なのがハイハイになります。

・四つ目は視覚の発達にも良い影響をもたらします。
移動して気になるものを見にいく、掴みにいくと前述きましたがそのためには目の動きが必須になります。
この目の動きというこは視力とはまた違った目の重要な機能になります。
発達障害児の子は眼球運動に問題があるケースが多くいます。音読をしたり黒板の文字をノートに書き写したり、キャッチボールをしたり目の動きが思うようにいかないと学校生活や社会に出た時に困難を抱えるケースが多いです。
ハイハイには移動しながら周りの世界を見るという大事な役割もありこうした視覚、目の発達には欠かせない運動になります。

・最後に目と手、手と足の協応動作の獲得です。
協応動作とは右手と左手、手と目、手と足など同時に違う場所の力を使うことを言います。
先程から伝えている興味があるものに手を伸ばして掴みにいくというのも協応動作の一つです。
人は無意識のうちにいろんな筋肉をコントロールして過ごしています。
お茶碗を持ちながらご飯を食べたり
歩きながら転ばないように荷物をもったり
普段当たり前にしている身体の動きはよくよく考えるとすごく高度な動きなのです。
そのくらい人間の動きというのは複雑で細かい運動になっています。
赤ちゃんの頃は原始反射という反射が残っていたり脳卒中になると身体に麻痺が出てこうした複雑な動きができなくなりどこかを曲げたら他の関節も曲がるなど一定のパターン化された動きになってしまいます。

人としての滑らかな動きを獲得していく基礎となるのもハイハイになるので非常に大事な運動だと認識していただけたかと思います。
これが不十分だと転びやすかったり落ち着きがなかったり不器用だったりします。

5つのいい点をお伝えしましたがどのいい点もお互いリンクしていてどれもなくてはならない大切な要素になります。

ハイハイをしやすいようにスペースを取ってもらったり床材の工夫をしたり
一緒にハイハイをしたりして楽しめる工夫をしてあげると子どもたちはハイハイをやってくれます。
また自分の娘は2歳になるのですがそのくらいの年齢になってもハイハイを自然と行えるような遊びを積極的に行なっています。
トンネルを作ってあげたりわんわんにゃんにゃんの真似してみようと行ったりハイハイで待てーっと言って追いかけたりハイハイを行って遊んでいます。

歩けるようになったから走れるようになったからハイハイはしない、またハイハイなんてもうしないでと言わず積極的にハイハイを取り入れてほしいなと思います。

またお父さんお母さんたちも一緒にハイハイを行うことで実は肩こり解消などのメリットもあるので是非お子さんと一緒にやってみてください!

最後までお読みいただきありがとうございます!


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