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子育ての工夫 難易度調整をしてあげる

こんにちは
今回は難易度の調整について書いてみたいと思います。

リハビリではよく用いられる方法ですが
子育てにも応用できる考え方の一つになるので是非参考にしてみてください。

これが実践できると
・お子様の自己肯定感がUPする
・自分からやってみたい、チャレンジしたいという意欲がでる
・達成感を味わえる
・結果成長していける
・お父さんお母さんも期待しすぎず楽な気持ちで子育てを行える

などのたくさんの良い結果につながりますのでぜひ最後までお読みください。

難易度調整とは結論から言うと
「今のその子にあったレベルの対応をしよう」ということになります。

リハビリでもそうなのですが、一人一人もっている能力は違ったり得意不得意分野は違います。
ですが教育現場の学習状況などをみても、集団なので仕方ないと言われたらそれまでですがみんな同じ教科書や同じ教室で授業を受けたり同じ宿題を行うといった場面がみられます。

宿題を例にあげるとわかりやすいですがそれぞれの学習の進行状況が違うにもかかわらず同じ問題を解かせていると
次のようなグルールに分かれることが考えられます。

①簡単すぎてすらすら解いてしまう子
②それなりに理解していてなんとかできる子
③理解できていなくて、時間がかかってしまう子(間違いが多い)
④そもそも理解できていない子(提出できない)

この場合、その子のレベル(難易度)にあった子は何番になるでしょうか。




正解は②になります。
③④は明らかにあっていなさそうですが実は①も難易度調整をするべきグループになります。①の子だと宿題が簡単するぎるので、もっと伸びしろがあるはずです。なので課題設定として難問を増やすことでより一層能力を向上できるチャンスがあると思います。

③の子に関しては少しだけレベルを下げた課題を提示することで基礎や土台を固めていくことで能力の向上につながると思います。

④の子に関しては明らかに合っておらず対策が必要だと思います。
宿題を出せないことで劣等感を感じてしまったり、親や先生に怒られてしまったりいいことが何もなくただただ苦しいだけになってしまいます。

発達障害の本を何冊も執筆している本田先生の考え方が僕は素敵だなと思ったので紹介させていただくと
例えば同じプリントで宿題をだしたとしても
①~④の子の能力に合わせて解く問題を変えても良いという方法があります。

・問題の最初の方は簡単な基礎的な問題
・一般問題
・難問

というように設定してそれぞれにここまでやってきてね
余裕があればほかの問題にもチャレンジしてねくらいの気持ちで行うと
それぞれのレベルにあった対応ができるというものがありました。

これはあくまで参考ですが宿題だけではなく生活のなかでもこういった難易度調整は役に立つと思います。

リハビリでは目標設定というものを行うのですが高齢者や小児にかかわらず何かをできるようになりたいからリハビリをしてほしいという依頼や相談があります。

お子さまの場合だとだいたい親御さんから
学校でこんなことに困っていてこうしてほしいです
手先がうまくつかえないので練習してほしいです
運動ができるようになってほしいですというような相談をうけることがあります。

また会話のなかで聞かれるのが「せめてここまではできるようになってほしい」という言葉がよく聞かれます。

実はこれ子どもにとっては結構ハードルが高い壁になっていることもあります。
せめてここまでというのはその子の能力とか関係なしに
周りの子もできているからこのくらいはできるよねと
親御さんがここまではできてほしいというその子のポテンシャルを考えずに期待を込めて作り上げたボーダーラインを引いてしまっている状態です。それがお子様からすると壁のように高いものだったりします。
もちろん高い目標を決めて目指すことはとても大事なことですし、できるようになる可能性はありそれこそがリハビリの醍醐味だとも思います。ただ大事なのは親御さんだけの目標になっていると本人が困難や難しさを感じて嫌になってしまうなど、なかなか達成していくことが難しいケースが多い印象があります。

実際にお子様の様子をみていくと出来ない原因が単なる努力不足とかではなく
実は感覚の問題が隠されていたり
障害の特性があったり
そうした根本的な問題があると
いきなり親御さんがしてほしい練習をするのは本人のモチベーションも上がらず難しいというケースも少なくありません。

こんなの当たり前じゃんと思うようなところから練習を始めたり、わかりやすく伝えてあげたりすることで
小さな成功体験を積みかせていくことが無理なく成長していくためには必要な考え方になります。

勉強だけではなく運動に関しても同じです。
スキップやボールキックが上手くできない
縄跳びが上手くできない状態の前に
そもそもその場で片脚立ちはどのくらいできるのか
そもそもその場でジャンプはできるのか
そもそもボールや縄を目で追視できているのか
手を見てなくても思うように動かせているのか
達成したい課題の前の段階はできているのかという視点を持つことが大切になります。

出来ないことに対してその練習だけではなく
まずはジャンプが必要な遊びをして成功体験を経験していくことが実は適切な課題になることもあります。

その子の努力の問題なのか特性の問題なのか環境の問題なのかはとてもその子の人生を左右しかねない大きな問題だと思います。
出来ないことに目が向くと
声かけも厳しくなったり本人が自信をなくしてしまうでしょう。

そこをなんとか赤ちゃんを見るように純粋にただ出来てるところに目を向けて当たり前と思ってしまった時そこ褒められるのではないか
チャレンジすることはとても大事だけど様子をみて難しそうだったらハードルを下げて試してみるのはどうか
少しそのような視点を持ち親も子も気持ちが楽になれたらよいなと思います。

この記事を読んで頂いた方はイメージとしてお子様が小さな低い階段がたくさんあるところを想像してほしいです。
無理なく少しずつ上の段に向かっていくことが
スモールステップだけど確かに成長しているという手応えを感じて頂ければ幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。





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