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キャリアについて考える③〜自分の価値観・得意・好みを棚卸する〜

前回の続き。

自由と責任はワンセット


徐々に仕事の勝手もわかってきて、任される仕事の範囲が広くなっていった。
そのおかげで、一時期の辞めたい症候群は治りつつあった。


だが、自由と責任はワンセットなわけで、仕事の裁量が増える分、責任は重くのしかかる。

最初は、一担当として、コーディングや設計、テストを担当していたのに、いつしかそのようなポジションからプロジェクトのサブリーダーとして、成果物のチェック、進捗管理、顧客との調整(納期や仕様など)、外部向けの報告(不具合など)を担当するようになった。

5年目、6年目の頃になると、仕事の全体像も把握でき、同じ部署であれば、他のメンバーがどのような仕事をしているのか大体見えてくるようになった。


だが、一方で就職活動時とのもう一つのギャップが浮かび上がってくる。

そう、私はコーディング、設計、テストなどの工程に携わりたくて入社を決めたのに、マネジメントが業務の中心となっているのである。
まあ、それがSIerの仕事だから、と気づいたのが遅かった。入社する前に、その会社でどのようなキャリアパスを歩むことになるのかしっかり確認すべきだっただろう。


ただ、プロジェクトのおおよその全体像が把握できるようになるまで仕事を継続し、リーダーとしてのスキルも身につけることができたのは本当に良かったと思っている。


自分の価値観・好み・得意を棚卸する

前置きがかなり長くなってしまったが、以上が今後のキャリアについて考えるようになった経緯である。

今までのキャリアの延長線上で考えても良いが、一旦枠にとらわれずにゼロベースで考えることにした。

何から考えるべきか。
それは、自分の好きなこと、得意なこと、価値観の棚卸である。

以下の本が参考になった。
好きなこと、得意なこと、価値観と言われても、、、と思うかもしれないが、本に書かれている質問に回答していくことで、明確にしていくことが可能だ。


①価値観
以前の自分は、前に述べた通り、自己顕示欲が強かったので、メディアに取り上げられるようなシステムを開発して社会に爪痕を残すことを考えていた。
今でも、爪痕を残したいとまでは思わないが、たくさんの人に日常的に使われる製品を作り続けていきたいという思いは変わらない。

一方で、仕事での様々な経験を通して、もう一つの価値観が芽生えた。
働く人がイキイキと働けるような社会をつくっていきたいと感じるようになったのだ。
それは、私自身が仕事で主に人間関係に起因するストレスを強く感じたことがきっかけだった。

以前、何のために働くのかについて、書いた。

その中で、以下のように書いた。

歴史の進歩とは、自らの責任を問われる必要のないことで負わされる不条理な苦痛を減らすこと

私にとって、世の中の不条理は「働く人々の生きづらさ」だと考えている。日本は物資豊かな社会にも関わらず、働く幸福度は低い。

これまでの価値観とはベクトルが異なるが、大事にしたい思いだ。


②得意
自分のこれまでの成功体験を振り返ったり、周りの人に聞いてみると良いだろう。

自分の得意なことをあげてみた。
・抽象的な指示でも自分でプロセスを考えて自律的に動ける
・人の面倒見が良い
・感情のコントロールができる
・体力がある
・ユーモア?がある
・人当たりが良く他人と良好な関係性を築くことができる
・論理的に考えられる

ただし、得意なことの中には、発揮することで疲弊したりしてネガティブな気持ちになることもあるだろう。
例えば、人当たりがよく誰とでも仲良くなるスキルがあっても、気を使いすぎて気疲れしてしまう、など。
仕事に積極的に使っていきたいスキルかどうかは考える必要がある。

③好み
自分が何に熱中していたか振り返るのが良いだろう。

一つ注意したいのは、「名詞」で好みをあげないことだ。
例えば、「スポーツ」が好きだとして、スポーツ観戦するのが好きか、身体を動かすのが好きか、では同じスポーツ好きでもベクトルが全然異なる。

動詞も含めて自分の好みを明確にすることで、自分の好みを活かせる仕事を探すヒントになる。

私の好みは、
・数学の問題を解くこと
・鉄道のデータについて調べること
(鉄道に限らず、データや数字が好き)
・アニメを観ること(サスペンスやヒューマンドラマ系が好き)
・地図を見ること
・カフェや居酒屋でまったりすること
・スポーツ観戦すること
など

自分の価値観や得意や好みが明確になったところで、価値観・得意・好みが重なり合う仕事を見つけられたら良いのだが、それがまた難しい。


次回は、職選びについて気をつけるポイントを書いていきたい。















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