「.hack//G.U. Vol.1 再誕」初プレイ感想
※スクリーンショット等ネタバレあります
今まで触れてこなかったシリーズであった.hackシリーズ。
PSのセールで「hack//G.U. Last Recode」が半額セールだったのと、ちょうど何か新しいゲームをやりたかったという気持ちが相まって購入。
クリアしたので感想でも…。
プレイ時間は15時間くらい。
クエスト等はあんまりやらず、純粋にストーリーを追った感じ。クリア時のレベルは42くらい。
ゲームシステム&世界観
いわゆるアクションRPG。街があって、ダンジョンがあって。主人公のハセヲを動かして移動するRPG。戦闘はコマンドやターン制なんかではなく、聖剣伝説シリーズの様に攻撃やガードの割り振られたボタンを押して戦う。
ではいわゆるRPG的な街がいくつもあるのか? というとそんなことは無く、非常にコンパクトな作り。実際にプレイヤーが自由に動けるのって、マク・アナとルミナ・クロスの2つの街だけかな? イベントマップなんかもあったけど、イベントでのみ訪れるだけで日常的に行けるわけでは無かったな。
まあそれも、プレイヤーが見ている世界はあくまで「The World:R2」っていうオンラインゲームである、という設定だからこそかも。
このゲームは「主人公のプレイしている「The World:R2」というオンラインゲームを中心に話が展開していく」という形。文章だとややこしいな…。
オンラインゲーム「The World:R2」をプレイしている主人公がいるのが一つ。
その主人公の実生活が一つ。
そして話が展開するのは、オンラインゲーム「The World:R2」の世界が中心であり、この「.hack//G.U.」というゲームは主人公の実生活ではなく、そこを飛び越えて主人公のプレイするゲームの中の世界での物語であるということ。
ギリギリ主人公の実生活=「The World:R2」では無い部分の表現として、「The World:R2」からのログアウトがあり、実生活でのメールチェックやBBSチェックなんかもある。
書き込み内容は「The World:R2」に関係している内容が多いけど、これはあくまで「The World:R2」の世界とは切り離された、現実世界での出来事。
実生活(現実世界)のビジュアルとか描写がニュースを読むくらいしかなくて、ハセヲが学生なのか社会人なのか、どんな見た目をしているのかはわからないけど、確かにこのゲームの中には「オンラインゲームのThe World:R2」の世界と「ハセヲの現実世界」が二つ存在する。
もうちょっと現実世界のハセヲの周辺がどんな様子か知りたかったけど、これはメディアミックスの他作品で描写されるのか、それともゲームを進めると描写されたりするのかな。
なんかハセヲの名前の由来が何かの伏線っぽい演出があった気がするけど、出来れば今後のゲーム内でわかると嬉しいな…。
思ったよりムービーが多い
これがとりあえずゲーム全体を通してまず思ったところかも。
全編の半分くらい…ほどではないか。でも体感4分の1から3分の1はムービーシーンだったように感じた。
というかほとんどセリフがムービーシーンかな? ロードも暗転するくらいだしそれは別にいいんだけど、マジでガスパーと八咫、もっと早く喋ってくれ! とときどき思ってた。これだけゆっくり喋るキャラもう今のゲームにいなくない?? セリフ送りが出来る場面と出来ない場面で分かれてるのはどうしてかな、とも思った。
これもしかしてリマスター版だからこう考えちゃうのかもしれないけど、リマスター版は移動速度が原作よりアップしてるらしいんだよね。
移動のスピードアップがあるからこそ、ムービーのゆったりした感じがちょっとゲームのテンポにブレーキかけられちゃったところがあるかも。スピード感の落差と言うか。
移動速度アップ
走りの基本速度が上昇し、エリア探索などが遊びやすくなりました。
あと多分これ.hack//Roots見てないから余計にムービー多いな~ってなったのかも。志乃に対する思い入れがそんなに無いんだけど、これはまずいよね。今6話まで見たのでさっさと全部見ないと。
でも俺のようなゲーマーにとってムービーが多いのはそのムービー中にご飯食べたり出来るから時間効率の面から見るとありがたいんだけど。
キャラクターの性格
主にハセヲの印象が強いんだけど、RPGにありがちな正義の味方からは遠く離れてる立ち振る舞いだったのがめちゃくちゃ良い。途中憑神関連の話で成長してきた感はあるけど、今ちょっと進めてるVol.2でも相変わらず煽る性格だし、品行方正なキャラより見てて面白い。
シラバスやクーンのほうが主人公よりな性格してるなって思った。正直アトリはヒロインポジションだと思うんだけど面倒くさい女だな~感が強くてやや苦手。なんかダンジョンで花やら景色やらで一々ムービー見させられたときはハセヲの前に俺が怒ってた。いいからレベル上げるぞ!!!って。
クーンもパイも大人だよな…と思った
あと月の樹の欅、絶対何かありそう。怪しい。というかギルドマスターみんな何かしらありそう。
ところでぴろし3って何なの? あのBGMの昭和感ヤバすぎたんだけどあれはあの当時でも(もちろんそこを狙ってるのは承知の上で)めちゃくちゃダサかったと思うし、時代を感じる以前に世界観ぶっ壊れキャラクターすぎてインパクト強すぎた。今後話に絡んでくるのか? ただのイロモノキャラなのか…?? 化石レベルのダサさでめちゃくちゃ気になる。
これからハセヲがどんな立ち回りしていくのは、あの性格からだと全然想像できないので楽しみなところ。朔望関連のイベントで、優しいところは優しいんだなって分かったから、弱きを助け強きを挫くみたいな性格がどう活きてくるのかな。
こんなセリフ言うゲームの主人公いるか??
細かいところ
メニューの「回想」がめちゃくちゃ良い。割とマク・アナがメインの舞台になる=悪く言えばあまり景色が変わらないから、ほんとちょっと時間空けちゃうと次に何やるか忘れがちになっちゃうんだよね。それを補完してくれる回想システム、全RPGに実装して欲しい。
グラフィックは特に違和感なし。もちろんちょっと古さは否めないけど、特にそれがストレスということは無かった。
地味に良かったのがダンジョンの中での味方のセリフ。吹き出しで表現されてたんだけど、ちゃんとストーリーに沿って内容が変化してて良かった。こういう細かいところでちゃんと変化があるの、丁寧な感じがして好き。
ちゃんとアトリのセリフが変化してる
ダンジョンと言えばあのワードを組み合わせてダンジョン生成するの良い。もちろん最終的にはいくつかのパターンに分かれていると思うんだけど、無限にダンジョンがあるように感じられて世界の広がりを感じた。あのマク・アナの転送ポイントからとんでもない数のダンジョンに行けるんだな、って印象が生まれたあのシステムは見事。見せ方が上手い…。
戦闘の感想
戦闘が割と楽でストレス無かったのも結構いいポイントだった。まあこれもリマスターで改善されたところみたいだし、原作よりレベルも上がりやすいみたい。レベル上げのためダンジョンに潜ったのはほとんどないし、ストーリーを淡々と進めていくだけでほとんど詰みはしなかった。
というかあまりステータスわからないけど結構このゲームってレベルが大事だよね。レベルが少し上がるだけで敵とのダメージが大きく変わるし。
その部分が上がりやすくなっているのでほんと楽だった。ちょっと歯ごたえが無いかな? って感じるくらい。ダンジョン内で回復できるポイントがあったけど、あれも一回も使わなかったなあ。
(今公式HP見たらあらかた難易度が緩和調整されてた。優しい…)
そのせいか、クエストなどメインストーリー外の要素はあんまりやらなかった…。武器も防具も困らなかったし、アイテムもお金も十分に揃ってたから。ちょっともったいなかったかな。
ストーリー上のクエスト+3~5くらいの数しかやらなかったかも。
時代を感じる用語やセリフ
まーこれは今プレイしたからこそ印象に残る感覚だと思うんだけど、2000年代中盤のネット文化が表現されてて懐かしいような恥ずかしいような不思議な感覚だったね…。
とりあえずBBSの書き込み内容はめっちゃキツかった。内容というより自分も通ってきた、見たことある文体でむずがゆくなった。
一方でセリフで煽ってるところに「w」がついたりするの、ああもうこの時代からそうだったんだ…と歴史を学んでいるような感じになってた。ただし顔文字は本当にその通りなのか煽ってるのか全然判別つかなくて困った。もうあの時代には戻れないんだ…。
一方で、マイナンバー制度とかキャッシュレス、それこそゲーム規制とか今を予見しているような架空のニュースなんかもあって結構ドキッとした。
完全にマイナンバー制度なんだよな…
当時から危惧されていたり想像されていたのかわからないけど、なんというか当時架空であるものの「こんな技術が生まれたせいで困っている人も沢山います」的なニュースの題材になっているものが今現実に生まれているの凄いなと…。
ネット(ゲーム)と子供の関係の話題は昔からあったよね
全体的な感想
まあまだ3部作の1つ目なので感想も何もないけど、やっぱり意外と戦闘とかがシンプルで、ゲーム自体の主軸に置かれているわけではないのかな? って言うのが一番かも。ストーリーがメインと言うか。
ゲームバランスもガチガチに細かく設定されているというわけではなさそうだけど、しかしこれはリマスター版なので原作はもうちょっと難易度高かっただろうしなんとも言えない…。
とりあえず、.hackほどメディアミックスで展開された作品ってそうそうないと思うけど、もしかして「全ての作品で総合的に物語を作り上げる」ことがメインであって、「ゲームの売上を増やすのが最重要項目ではない」のかなと感じた。
そもそも.hack//Rootsを見ていることがゲームを理解する前提って言うのがかなり突飛な話だし新規プレイヤーには厳しい…けど、一方でこの流れをリアルタイムで体験したらめちゃくちゃ面白いだろうなというのも納得できる。ハマる人が出てくるのはめちゃくちゃわかる。
Vol.1、全体を通して不明な点や伏線が多くて話自体はめっちゃ惹かれるという感じではないけど、Vol.2への導入がめちゃくちゃ引き込まれた。Vol.1での色々な用語や世界観、人物の説明から一転して、話が転がってきた感じ。
あれ? こうなると関連作品も知りたくなってくるんだが…??
とりあえず予告がめっちゃ引き込まれた。
またVol.2以降もクリアしたらさらっとまとめられたらいいなと思う。
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