可能性

5年前の自分と同い年のその女の子は、
頭がよくて、容姿もかわいくて、英語もペラペラだった。

ハッカソンで偶然同じチームになって優勝したのだが、その女の子のおかげで勝ったようなものだ。

優勝に輝いた僕らのアイデアは、現実にしたらきっと楽しいもので、

「せっかく優勝したんだから、ほんとうにこのアイデアを実現してみようよ」と、

女の子に声をかけようと思ったが、出来なかった。
ビビりでほんとにいやになる。

そうしていやな時間が流れた後、
向こうからアイデアを現実にしようと声をかけられたのだった。

敗北。負けたー。


調子に乗ってたから、こんな出会いが仕組まれたのかな。

できれば、5年前の自分で会いたかったよ。どっちみち負けるけど。

社長のカバンもちしてる場合じゃないよ。

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