劇作家・渋谷悠によるモノローグです。日本の演劇界・映画界にモノローグを広めるというビジョンのもと、40本以上無料で公開中。
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2021年7月の記事一覧
モノローグ台本『死に方ブームが来る!』
『死に方ブームが来る!』本文作:渋谷悠 原案:九反月海
え、あたし目逸らされました?
あー。あー。あーこりゃ死にたくなりますね。こりゃ来ちゃいますね、宮藤さんのせいで。来ちゃいますよ、あの死に方ブームが。
言ったじゃないですか、あたしクソネガティブなんですって。人からどう思われるかばっかり考えてるし、会話とか予防線張りまくるし、静かな部屋にいると頭ん中で「どうせ、どうせ」とか聞こえてくるし、
モノローグ台本『小出ちゃんの嘘泣き』
『小出ちゃんの嘘泣き』本文作:渋谷悠 原案:松井花音
(女、職場の後輩といる)
アインシュタインが言ってもいないのにアインシュタインの名言として広まってる言葉があるの、知ってる?
「狂気とは即ち、同じことを繰り返し行い、違う結果を期待すること」
どお小出ちゃん、今回のクライアント、あの畳屋さんにも当てはまらない?
伝統的な業界は「この素材を使ってるから耐久性に優れてるんです」とか「この畳は
モノローグ台本『感謝の虫』
『感謝の虫』本文作:渋谷悠 原案:harlequin moon
こんな商売を長く続けていると、やはり好みというものが生まれます。
まず「誰でも良かった」なんてのは論外です。捕まることで注目されたい。ちっぽけな承認欲求を、偉く原始的な方法で満たそうとしたに過ぎません。私の出る幕ではない。
衝動的なものは痕跡が残りやすく、謎があまり長持ちしません。
ありんこを追えば、すぐに巣に辿り着く、ぐらいの