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浮気の正当化

昔、ブログに書いていた内容を移しました。
ここにまとめていきたいと思います。


ある男女と話していて、浮気の話になった。

その人たちは心の底から恋人を愛していれば
浮気ぐらい許せると言った。
恋人も自分のことを一番愛していて、ただの浮気なのだと理解し、許せる。
心の底から愛しているのだから許すことは自分のためでもある。
気が済むまで愛し抜かなければ、と。

私はその意見に猛烈に反発した。
浮気をされるだなんて、想像するだけでも腹が立つ。
浮気をされた事実の後で、どうやって再び抱き合えるのか。
男は彼女を抱きながら、女は彼氏に抱かれながら、
浮気相手のことを思い出しているんじゃないか。
そんなこと考え、疑いながら、どうやって夜の営みが出来るんだ、と。

それでも、その人たちはそんなこと考えない、と言うではないかこの野郎。
そんなに簡単に心の整理がつくものなのか!
人間とはそんなに単純な作りになっているのか!
と、興奮して勢い余って泣きそうになったが、
焼酎を一口飲んで、気持ちを落ち着かせたところで私は気付いた。

恋人の浮気を許せるというのは、
いろんな種類があると思う。

1、本当にその人じゃなきゃ無理で浮気をされて辛い思いをしても
それでも、その人がいないと生きていけないパターン。

2、逆に浮気をした側が、やっぱり君が一番だとかなんとか言って泣きながらしがみつき、
浮気された側が丸めこまれるパターン。なんとも胸糞悪い。

3、そして、今回の場合は
本当に愛する人がいる上で自分自身浮気の経験があるパターン。
浮気する側の気持ちが分かる上に、自分のしたことを正当化したいがために
恋人が浮気しても許しちゃうよ、なんて心の広いふりをしちゃってる
いやらしさ満点のパティーン!!

他にも浮気の種類は男女の数ほどあると思うけど
これぐらいにしといて、
とにかく私はこの人たちはその部類だと思った。
なので本人たちに聞いてみた。
二人とも浮気の経験はあると言った。
やはり!

本当に愛している人が居つつも違う人に手を出してしまう。
だけれども、僕たちは最終的にはやっぱり本命に戻るんだよ。
なんて偉そうに言ってたけど、
そんな大そうな自信と本命に対する愛があるならば
なぜ最初から本命だけを愛せないんだ?
他の人と触れあうことで、本命に対する愛を再確認するの?
そうでもしなきゃ、分からないものなの?
浮気をした事実を本命に気付かれたら、
心臓から血が出るくらい
傷つけるかもしれないリスクを負わなければならないほど、理性を抑えられないものなの?

私自身、浮気をしたことがないからそんな事を思うのかもしれない。
いくら彼と喧嘩して、むしゃくしゃしたからって
他の男に抱かれてやる!だなんて、思わないし、
最終的に誰に対してもメリットなんかない。
そう思うのはおかしいのか?

男はよく、浮気してしまうのは動物の本能だ、とか言う。
浮気をするのは男に限ったことではないけれど
私は人間が他の動物と違うところはまず、
理性があるとこだと思う。
いくら子孫を残したいだとかなんだとか本能で体が疼いたとしても
それをコントロールする理性を人間は持っている。
動物の本能だとか言って、自分がボス猿にでもなったかのように
他の女に次々と田植えされてはたまったもんじゃない。
その理性を上手くコントロール出来るかどうかが
他の動物とは違う人間の値打ちではないのかな、と思う。

私はその人たちに言った。
「簡単に浮気できるような、そんな程度の愛なら私はいらない。
いくら愛してても裏切りは裏切りで、到底許すことは出来ない。」

そう言った私に彼らは、
「結局自分が一番可愛いからなんじゃないの?
傷つく事が怖いからそんなこと言ってるんじゃないの?」

だってよ!はあ?
許すことは自分のためでもあると言った彼らも
自分が可愛いからじゃないの?
気が済むまで愛し抜かなければならないというのも
結局自分のためじゃないか。
ていうか、愛することに気が済むとかあるんかよ。

誰だって自分は可愛いでしょう。
出来れば傷つかずに幸せに過ごしたい。

人間の気持ちは複雑だし、
十人十色で考えも異なる。
正解なんてないのかもしれない。
だけれども、
一度愛した人を永遠に愛し続けることの出来ない人間の弱さ、
違うものに目移りして、味見をしてみなきゃ気が済まなくなる人間の欲深さは悲しいもの。
だけど、
今も愛している人、一度愛してた人を
自分の弱さ、欲深さで傷つけてはいけない。
浮気が本気になったとしても、元いた人を
ないがしろに、邪険に扱ってはいけない。
綺麗に別れるなんて無理でも、出来るだけ傷は少なくするのが
最後の責任なんだと思う。

愛してる、と言ったことに
責任を持つことが大切なんだと思う。


2014/05/30のわたしの気持ち

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