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文学フリマ出展について

今週土曜日、11月11日文学フリマが開催されます。それに今回、同人誌颶として参加します。前回の出展が27回だったのでおよそ五年ぐらいのブランクがあると思います。

出展のきっかけは病気で入院して、周囲との関係に色々思うところがあったからでした。作品を作り続けることはできます。しかし、他者との関係を考えなければ芸術活動は孤独なものになってしまいます。

「孤独でも良い、本当に良いものは何時か伝わる」そういう考え方があります。そう考えることにはいくつか誤解があるのですが、何より「関係性のないところで芸術が発生しうるか」という疑問があります。いかに隠れたアウトサイダーにも何らかの人間関係があるからです。

コロナ禍での関係性は多くのことを学ぶきっかけになりました。私たちは関係性を渇望していたと思います。そして、様々なツールをために、少なからぬ人が失望したのではと思います。

今回、私は同人活動を始めました。それは個人には出来ない関係性の問題に挑むためです。文芸に関係性を問うために同人を始めたと言って良いと思います。狭くは、互いに刺激し合い励まし合うための同人です。

ですが、芸術における関係性というのは落とし穴でもあります。芸術家によるボランティアの労力搾取というものがあります。これは地方を舞台とした芸術祭に見られました。関係性は搾取も含み得るのです。これは人間関係に多々見られることでもありましょう。一方的な関係性はいかなる集合にもあり得ます。

颶はそのような煩悶から生まれた同人誌でもあります。コンセプトはありますが、同時にコンセプトで縛りたくない気持ちが最初ありました。しかし、結局制作のためにコンセプトを作りました。私が自由に書きたい、と思ったのは「コンセプトは自ずと自明になってくる」という考えがあったからです。関係性の中で主体は明確になるのではないでしょうか?

颶は詩作品を多く掲載していますが、ジャンルがある訳ではありません。颶では文士を募集しています。

次回、38回文学フリマにも参加予定です。

文学フリマに参加する意義とは直接的関係性に接触出来る点だと私は考えています。そこでなされるものがポジティブだと言い切ることは出来ませんが、創作のアイディアにはなるのかも知れません。

会場で声をかけてください。楽しい1日になりますように。

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