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松尾友雪〈Yusetsu Matsuo〉
2023年11月26日 15:31
雨が降るたびに寒くなりある日冬が到来した。冬はカモミールの香りがして私は小さな咳を溢した。点線で繋がれた曇り空をなぞると、綻びからすぐにでも夜空が出てきそうだ。呪ったり呪われたりしながら少女達は走って行く。そうしていくつもの血液が枯れて行き君は生きて行くだろう。生きることは恐ろしい孤独から孤独へ吸い込まれて行くようだ。水槽にいる生物を根こそぎ食べてしまっても空腹は治らない。君は怒りながら生きて
2023年11月7日 06:13
ガラクタを積み上げて 遠くの海へ鼓動を投げた どこか遠くの戦争へ向けて何も出来ない私は投げたテンポは遅く、日常は溶けてしまいそうだ雨の日の明け方コーヒーを淹れて尋ねる私は平和だろうか?色々な銃火器があり、 様々な兵器があり それら暴力を集めるのが好きな人がいる安い日常の雨の中 去勢された暴力がムクムクと目覚めて 電車に乗り、ガタンゴトン学校へ歩いてゆく。
2023年11月1日 16:44
感傷を嫌う君が夕暮れに黄昏れる時、欺瞞や身勝手さが鮮血のように滲む。白鷺は私達を警戒しながら虫を食べて、秋に仮装する人々に君の苛立ちは育つ。自由を愛するなら公平を憎むべきだ、愛はいつだって身勝手なものなのだから。身を震わせて鳴いてみればわかる高揚に靡かず毎日震えていれば、いつか歌になれる。だが書かれた言葉はいつか消失する、絶望に耐えられない祈りは宙吊りにされて残るのは簡素な足