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ルールチェンジは突然に・・・

こんにちは!

こどもに伝えたいお金にまつわる話を書いているゆうとすです。

本日は、「ルールチェンジは突然に」というタイトルについて歴史と紐づけて紹介します。

▼ 1913の数字の意味

紙のお金である「紙幣」は7世紀ごろには中国で、発行されていたらしいのですが、紙幣システムは十分なルールもなく非安定だったそうです。

その紙幣が各国の政府によりしっかり管理されて、国単位で統一した紙幣が使われるのは、「中央銀行」という機関ができてからと言われていて、、

大きな流れを見ていきます。

(1)7世紀 中国で紙幣が誕生

印刷技術が進んで、紙の紙幣が作られました。

(2)1668年 スウェーデン中央銀行が誕生

世界最古の中央銀行であり、実質は商業銀行

(3)1694年 イギリス中央銀行が誕生

戦争による政府財政圧迫を緩和するために設立された、「政府の銀行」としての役割を期待された民間の銀行。

(4)1882年 日本銀行が誕生

1877年の西南戦争で日本政府がお金を刷りすぎて、激しいインフレが起こり、お金の価値を守るために設立

(5)1913年 アメリカ中央銀行(米国連邦準備制度)が誕生

第一次世界大戦によって、イギリスは国力を落とし、一気にアメリカが強国に出てくることになりました。

ここで世界におけるお金のルールチェンジが起こります。

20ドル分の金(ゴールド)さえあれば、50ドル分のお金を発行できるというもので、所有している金の量より2.5倍のお金を発行できるようになりました。

それまでは、お金が必要な場合は、金がなければ発行ができなかったのですが、

利益を出した銀行は過剰にお金を発行し、たくさんの貸し倒れにあい、銀行の破綻が相次いでしまいました・・・

どういうことかというと、

中央銀行の設立までは「政府」が自らお金を発行していました。また、銀行も国立や民間が入り乱れて、特段の規制もなく勝手にお金を発行していました。

そのため、お金の価値が安定せず、激しいインフレが頻発していたというワケです。

そこで、持っている金(ゴールド)以上に借金しすぎた銀行の破綻が相次いで、安定を図るために設立されたのが「アメリカ中央銀行」です。

これを皮切りに全世界がお金を集中的に管理(統一)し始めます。

紙幣を安心して使えるようになったのも実は100年くらい前の最近のことだったようです。

▼ ルールチェンジの歴史

19世紀半 イギリスのポンドが世界の基軸通貨では、金(ゴールド)をベースにお金が作られていました。紙幣は「金の引換券」だったそうです。

その後、第一次世界大戦中は、戦争のため、あらゆる国が換金停止し、自由にお金を刷り、借金ができるようになりました。

時代はさらに進み、第二次世界大戦へと突入していきます。

第二次世界大戦では、ドイツをはじめとするヨーロッパ各国や日本は大きな打撃を受けることになりました。

一方、第二次世界大戦の後半に戦争に参戦したアメリカは、軍事物質を売ることで大金を保持し、経済は潤い、ますます世界的な立ち位置を確固たるものにしていきます。

そして、1944年、戦争に勝利したアメリカを主導に、お金のルールチェンジが起こります。

『今後は、ドルだけを金と交換できる唯一のお金にしよう』とするものでした。

どういうことかというと、

アメリカのドルが世界の基軸通貨になり、アメリカのドルが「世界経済の中で支配や役割をもつ通貨」になったということであり、

世界経済においてアメリカが優位にたったことを意味します。

▼ さらなるルールチェンジ

さらに時代は進みます。

1950年から朝鮮戦争がはじまり、

1955年からはベトナム戦争がはじまりました。

ベトナム戦争でアメリカは、多額の軍事費をばしゃばしゃと湯水のごとく使ってしまいました。

戦争が長引いてしまい、さらにばしゃばしゃと軍事費を使ってしまいます。

このときの基軸通貨であるアメリカドルは、世界各国がアメリカドルを基軸通貨にすることを容認したのは、「保有している金」以上にお金を発行しないだろうという暗黙の了解のもとでした。

ただ、アメリカはそれ以上のお金を勝手に刷りだしてしまったのです。

自分たちでつくったルールを自ら破ってお金を刷りまくった・・・のです。

そのころ、西欧諸国や日本が戦後の復興にのりだして、経済成長をはじめます。その結果、アメリカの貿易赤字が増えてました。

その結果、アメリカドルが海外へ流出するようになり、「アメリカ以外の国が持っているドルが、アメリカの持っているドルを大きく上回っている」ということが発生しました・・・

保有していた金の量が、紙のお金の量を抑制する役割をしていたのですが、その抑制がなくなってしまったというワケです。

アメリカドルの信頼がなくなったので、今度はその源である金(ゴールド)を買い戻す動きが始まります。

みるみる、アメリカが持っている金(ゴールド)がなくなってしまい、とうとうアメリカは「ドルを金とは交換しませんよ」と交換停止をしてしまいます。

これを「ドルショック」といい、ドルが紙切れになったルールチェンジです。

1971年以降は・・・

1971年までは「金」をベースにお金を刷る量が制限されていたのですが、1971年の「ドルショック」以降は、「金(=ゴールド)」をもっていなくても簡単にお金を刷れるようになったようです。

現在のお金システムはここから始まったようで、ここから、「借金ベース」の世界に変わっていきます。

いろんな国が自国の経済に見合った量の貨幣を制限なく発行することになったことを契機に、抱える「借金」も、かなり急速に増えていっています。

▼ 2008年 大きなルールチェンジ

そして、10年ほど前になり、大きなルールチェンジが起こってしまいます。

それが、ビットコインをはじめとする「仮想通貨」です。

一説によれば、ビットコインは国が発行する通貨の安定性に対する不安の表れとして登場したものだと言われていて、

2008年の「リーマンショック」で大量の紙幣を刷ったアメリカでしたが、一気にお金に対する不安が世界中に広がったという背景からです。

はい、いかがでしょうか。

本日は、「ルールチェンジ」について歴史と紐づけて紹介しました。

最後まで読んでいただいてありがとうございました!


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