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サッカー選手のためのカラダ作り/減量・メンタル編


指導者の方からこんな質問があったので、記事にしてみたいと思います。

今、大学2年生。
高校3年生引退まで、ずっとサッカー部で頑張ってたけど受験期からいままでずっと運動もせずラーメンばかり食べてデブになった。でもいまから競技復帰するためにカラダを作りたい。
どのように対応すれば良いでしょうか?

そもそも、なぜサッカーをしたいと思ったのか。
なぜ、ラーメンばかり食べてしまっていたのか。
本人が本気で行動を変えるためには、思いや、行動の理由を掘り下げていく必要があるかもしれません。
動機付けが高くないと、原料という目標達成・成功できない。と、考えます。
では、動機付けにはどのようなものがあり、どのようにすれば高めることができるのでしょうか?

1、動機付けとは

目標に向かっていく態度が一生懸命な人もいれば、中途半端な人も、いやいや行う人もいる。
この態度の違いは、「やる気」「意欲」と大きく関わってくる。
「やる気」「意欲」のことを「動機付け」といいます。

「動機付け」とは
①何らかの行動を始めようとする(行動の喚起)
②目指す方向へと行動をもっていく(行動の方向づけ)
③困難な状況に直面しても一生懸命に長時間取り組んで工夫する(行動の持続)
④成功するとまた同じような行動を繰り返す(行動の強化)

同じ目標を持ち行動していても、動機付けの高い人の方が効果が期待できる。
減量は簡単なことではない。楽しむことができればそれで良いが、苦しいと感じることの方が多いかもしれない。
その苦しさを乗り越えるためには、より質の高い動機を得ることが重要となります。

「動機付け」の理論
動機付けには、「内発的動機付け」「外発的動機付け」が存在する。
内発的動機付けとは、減量自体が目的で、減量することに報酬や目的がある状態のことである。
外発的動機付けとは、サッカーをするための手段として、減量が用いられる状態のことである。
例えば、減量が「楽しい・気持ちがいい」であれば、内発的に動機付けられている。
しかし、減量が「健康のため・有名になれる・注目される」ということを理由に減量していた場合は、外発的に動機付けられている。

よって、今回の競技復帰するために減量したい。
という動機付けは、外発的動機付けに該当する。

「外発的動機付け」の注意点
外発的動機付けは短期的に見ると強力な動機付けの促進効果が見られる。
例えば、みるみると体重が落ちていって、サッカーのパフォーマンスが向上が見られれば、サッカーすることが楽しくなり、動機付けられる。
しかし、体重に変化がなく、パフォーマンスが停滞し、サッカーが楽しくなくなると、減量を継続することが困難になる。

2、「動機付け」を高める方法

西田(1987)は動機付けに関する理論を概観し、動機付けを高める方法として以下を提案している。

1)達成可能な目標を設定する
2)自己の力で達成した喜びを感じ取らせる
3)行動の主体は自分であるという意識を持たせる
4)目標を明確にし、自覚させる
5)学習内容に興味や関心を持たせる
6)目標や運動することの価値を認識させる
7)成功や失敗の原因を正しく認知させる
8)概念的葛藤によって知的好奇心を喚起させる
9)成功と失敗のバランスを取る
10)結果の知識を与える
11)競争や協同を利用する
12)賞罰を適切に与える

今回相談を受けた大学生は、減量が成功し、サッカーのパフォーマンスがみるみる上がることができれば、外発的な動機がさらに向上し、減量が成功すると考えられる。
しかし、減量がそう簡単にみるみる上手くいくとは考えにくい。
だからこそ、上記にある「動機付けの方法(やる気の高め方)」をよく考え、自分自身で動機を高める。
または、相談を受けたトレーナーや指導者や動機を高めてあげられると良いのかもしれない。

3、どんな時でも「ポジティブシンキング」

ポジティブシンキングは積極的思考とも言われる。
様々な事柄に対して、肯定的に捉える思考傾向である。
これに対して、ネガティブシンキングが、消極的思考とも言われる。
様々な事柄に対して、否定的に捉える思考傾向である。

ポジティブシンキングの人は、失敗をしたり、困難にぶつかっても、「次頑張ろう」「まだ終わっていない」「これからでも何とかなる」「失敗は誰でもするものだ」など肯定的に捉えることができて、その後も行動し続けることができる。
ネガティブシンキングの人は落ち込みが激しく、「もうだめだ」「もうできない」「自分には可能性がない」など否定的な考え方を持つ。
このような思考に陥ると精神的にも落ち込み、頑張る気力も湧かず、行動が伴わなくなってしまう。
どちらが良いかというと、ポジティブシンキングの方が、目標の達成もしやすいだろうことはわかるだろう。

4、「ポジティブシンキング」のトレーニング
「消極的思考の停止」「合理的思考への転換」

「消極的思考の停止」
消極的思考になった場合、その思考を停止し、積極的な思考へと転換する必要がある。
それを行わない限り、その消極的思考が続いてしまうからである。
消極的思考を停止するための方法として、
①大きく手を叩く、大きな声を出す
②姿勢を変える
という二つの方法が有効である!!
→体重が増えたけど、また頑張ろうー!!!!と叫ぶ。
 次はいいことあるさー!!と叫ぶ。
→姿勢を変化させるために。運動することもおすすめ!!

「合理的思考への転換」
合理的思考とは、事実関係を認識する思考のことである。
「失敗しない人はいない、どんな強者でも失敗はする」
「コーチは自分のためを思ってアドバイスしてくれている」
など、合理的思考を行うことで、ポジティブシンキングへ転換するとができる。

5、まとめ

ここまで、長々と述べさせてもらいましたが。
まさに、減量を行うことは、メンタルにかかっていると言っても過言ではない。
身体を変化させるには時間がかかることを合理的に理解し、
動機をより高く持ち、モチベーションを高め、ポジティブに取り組み続けることができるか。
ということが大事だということがお分かりいただけましたでしょうか?

ぜひ、参考になれば嬉しいです!

参考:基礎から学ぶスポーツ心理学

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