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『わたし』の一人称が『ぼく』だったときの話

わたしの一人称が、いまの『わたし』に落ち着いたのは、高校生のときのことです。


小学生の頃は、どうしても一人称が必要なとき以外は一人称を発さず、一人称が必要になったら「はい」と手を挙げるか、「自分」と言うかのどちらかでした。

中学生の頃は、一人称迷走期で、「僕」たまに「俺」といった、一般的に男の子が使うとされるような一人称を使っていました。


それはなぜかというと、「わたし」という一人称が許されていなかったからです。


作文で「わたし」と書けば「私」と直されるし、「わたし」と発しても「私」と変換されているんじゃなかろうかと思い、「私」が窮屈に感じていたわたしは、「私」という一人称を嫌っていました。(ゲシュタルトが崩壊しそう…)


しかし、「僕」や「俺」ならひらがな・カタカナ・漢字、どれでもわたし自身が許容できたため、そういった一人称を好んで使っていました。

親には「女の子が僕なんて言うものじゃない」と言われていたけれど、それもまた窮屈でいやでした。


たぶんわたしは、「私」という女の子らしさから逃れたかったのだと思います。


いまでこそ女性であることでいろいろな配慮をしてもらってきたため、女性でよかったなあと思います。

もちろん、女性であるから嫌な目に遭ったりしたこともありますが、自分が男性だったら?と考えると、男性も大変だなあと思います。


でも、たぶん、あのころは、「できればわたしから性別を感じないでほしい」と思っていたのだと思います。いまもふと、思います。

わたしは無性と女性の間をゆらゆら揺れている、Xジェンダーなのかもしれません。


あとは単に、「私」って堅苦しいじゃないですか。それも窮屈な感じがして嫌だったんです。

「わたしのやわらかな性格の雰囲気を出すのにこの漢字は適さない!」と強く思っていました。

自分でやわらかな性格というのもどうなんだろうという感じですが、そう思っていました。


でも、いまは『わたし』という一人称が心地良いです。気に入っています。


みなさんの一人称は、なんですか?

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