見出し画像

魔女、焚書、歴史(詩)

あなたが「私を燃やす?」と聞いたから
僕は首を横に振る

するとあなたは一冊の本を
絹のような指に挟んでブラブラさせる

―じゃあこれを燃やす?
やっぱり僕は首を横に振る

あなたは本を投げ捨てて
足元を指差しこういった

―じゃあこれを燃やしましょう
僕は泣きながら頷いた

燃える、燃える、燃える
あとに残るは粉塵のみ
風に飛ばされ、涙に流れ
あとは歴史に埋葬されよ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?