ヨーゼフK

あなたがあなたであるならそれでいい

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  • 日記という名のエッセイ的な奴

    エッセイ的な奴、勝手に読んで

  • 詩書いてみたかった

    イキるな!!!

  • なんか小説的な奴

    なんか小説的な奴、なんでここで書いた?

  • 無記名読書感想文集

    無記名読書感想文やっています 毎週日曜OR月曜更新予定(なんとなく無期限休止中) 基本的には読書感想文ですが、もしかしたら音楽やら映画のレビューをやり始めたりして… *ヘッダーは今のところなしですが、いずれ付きます

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初めてじゃない

初めましてと言いたいですが、初めてじゃない可能性もあるので、初めましてとは言いません。 本当はアメブロとかそうゆうのでもやろうかと思ってたけど、どうやってやればいいか分からなかったので使ったこともあるnoteを使うことにしました。しがない日常を文章にでもしようと思います。 文章を書くことは好きなので。 では

    • 遠近法の彼方にあったのは

       ずっと、独りで生きていきたいと思っていた。僕の家には居場所がないと思っていた。  子どもの頃、家で遊んでいるといつも父親に「いつまでここにいるんだ。さっさと外に行け」と言われた。僕は急に怒鳴られ、少し涙目でアスファルトに覆われた道を項垂れながらとぼとぼと歩いていたのを覚えている。だから、きっと、そんなことを言われ始めてから僕は家にいるのがと言うよりも、家族と顔を合わせるのが少しづつ辛いと思い始めていた。  思えば、反抗期の始まりもそれくらいの頃だと思う。まぁ、逃げるように

      • 苦手な人

         僕は、映画で感動する人が苦手だ。音楽に救われたという人が苦手だ。それは僕自身がそうでないと言っているわけではなくて、そうやって吹聴する人が、僕は苦手だ。  YouTubeのコメント欄、SNSのトレンド、そして喫茶店での会話。至る所に彼らは現れる。 「この曲を聴いて救われました」  そんな言葉を見聞きするたびに「軽薄だ」と思ってしまう賤しい僕。  画面の向こうの、内奥を覆うしたり顔を想像してしまう浅慮な僕。  そして、そんなことを言っている癖に、自分の好きなものを大

        • 人生とは

          天気っていうのは不思議で、目に見えない不連続線を跨ぐだけで気温も気候も変わる。だから、人生というのもきっとそういうものなんだろうなって思った。 でも、たまに見える不連続線もあって、それを人は節目って言ったりする。若しくは通過儀礼、イニシエーション。僕はその途中にある。そうした周りの目だったり、内発的な思いが僕の中に渦巻いている。社会に出るからかもしれないし、大人にならないといけない時期なのかもしれない。 それでも、何かを、僕が歩んできた道のりを忘れたくない。不連続線の向こ

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        初めてじゃない

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          風景に溶ける

           どこまで行っても、不在感があった。目の前の建物も、自宅と呼ばれた建物も、道路も何もかも、目の前の風景が自分の手の届かない所にあって、僕は「コンクリートジャングルに捕まった人間」になったみたいな感覚。  僕の知らないところで、何もかも進み、風景もまた変わっていく。あそこにあった本屋も、ドラッグストアに変わっているのに、僕らの生活は何も変わらない。利便性の裏に隠れた、不在感。  食べ物だってそうだ。スーパーに並ぶ食材たちは産地が記載されているのに、どこから来たのかは分からない

          風景に溶ける

          月と螢

          月の光に濡れた岩に 覆いかぶさる苔の緑 太陽の灯りに濡らされた 葉っぱもすでに乾いているのに あの岩はまだ湿って冷たい 僕は仕方がないという顔をして、岩に座る 雲が月を隠すと、虹色の円がぼやけて見える 街灯はない。ここには 暗い暗い場所。時間は午後9時 目の前の家から訥々とした話し声のように優しい光がカーテンの隙間を縫って外に漏れ出している。 僕はスマートフォンの画面を見る。突然現れた、目が潰れそうになるほどのブルーライトに目を背け、目が慣れるまであの家を見る。少しだけ点

          最近暑くね??

           大学4年生にもなると、普通の学生であれば単位も取りきって暇なわけで、おまけに僕はそうそうに就活にも終止符を打っていたので、特にやることなくて、いろんな場所に飛び込むということを意識してこの半年を過ごしてきた。が、夏休み。予定はあれど、今は暇。じゃあ久しぶりにnote書くかと思ったけど、今度は書くことがない。いやあるんだろうけど、考えるのもめんどくさい。きっとあの日差しのせい。 あ そうだ ねぇ… 最近暑くね??…..……END

          最近暑くね??

          水面を 眺め空見て 気付く水馬

          水面を 眺め空見て 気付く水馬

          ユートピア

          遊覧船がユートピアに座礁する 乗客は浜辺に打ち上げられ 砂の体をしたダイヤたちが、彼らの頬に切り傷を 僕の目が覚めたのは、乗客たちの享楽と喧騒の最中 ポケットいっぱいに砂を詰めるもの 買い物袋に砂を詰めるもの 僕はそれを横目に浜辺を歩く 「ここは一体どこなんだ」 ここはユートピア、現世に所在をなくした場所 金銀の壁が遊覧船を破壊するから 僕らは帰り道を失った 僕らは実在を失った それでも彼らは砂を詰める ポケットに、買い物袋に、その口腔に

          ユートピア

          雪に埋まる

           どこに所在があるのかが分からない、男の頭の中はそれで埋め尽くされているのに、身体はまるで命令を聞くことしかできない機械のように無意識に雪を掻き分け進んでいる。  木々は魔女のように高笑いし、軟らかい雪は時に弾丸のように彼を襲う。まるでミツバチに相対するスズメバチのような、そんな気持ちを男は抱えているのだろう。少し険しい表情をしながら男はどんどんと山の奥、奥へと進んでいった。  ふと男は振り返る、そこには大きな轍がある。彼の進んできた道だ。獣道のようにそれは雪をなぎ倒し出

          雪に埋まる

          破壊と再生は表裏一体のはずだったのに

           最近、緊急事態条項について密やかに話題になっている。別にこのことについて書きたい訳では無いから安心してほしい、けどこの話を聞いたとき僕はふと緊急事態ってなんなんだろう?エマージェンシーって?と思った。  僕は2001年に生まれた21歳なので、当然太平洋戦争、学生闘争(関東連合)は勿論、地下鉄サリン事件も同年に起きた阪神淡路大震災についても知らない。村上春樹がよく話題にしてるこの2つだけど、最果タヒさんが経験したこの大震災も、僕にとっては日本のヒストリーの一つだ。日本現代史

          破壊と再生は表裏一体のはずだったのに

          一部

          道草を食う 山羊が路頭に迷う ランタンの灯りを頼りに歩く猿 車道に飛び出す鹿の群れは皆一様に左の前足がない 僕は背の高いトウモロコシ畑を歩く 葉が頬に当たって痛いけれど 傷付いても進んでいる 足元を駆け抜ける青蛇 頭上を通り抜けるてんとう虫 トウモロコシ畑を抜けると崖がある まるでナイアガラの滝みたいに人が落ちる崖 人肉を漁る鷹 それを取り囲むように寝ているのは顔もない人 畑の電気柵に突っ込む猪 心臓が止まった鼠を咥えた猫は 犬に吠えられ 人間にその背を撫でさせる 僕は

          日々

          夜行列車、急行 光の線がまるでサーチライトのように照らしてる アスファルト、雪の上の反射光 始発列車、鈍行 眠気眼を擦って、あぁ今日は何をしようかな 満員電車、御礼 御年今年21歳

          思ひ出

          夕暮れ蝉時雨 涙なんて、季節とともに無くなった 記憶もとっくに無くなった なのに胸の中が蠢く むせび泣く赤ん坊の声が遠くから聞こえる 思い出は写真のように、燃えたはずなのに まだ、工場で働かされる機械のような 情動が、憧憬がそこにはあった。 季節風とともに、流れていった あいつは風の又三郎 もしくは、台風13号 そして、気づけば胡蝶の夢みたく 非現実の彼方に現実だったものが ひらりひらり 苦しまないで、八百万に祈り 名無しの権兵衛 轆轤首に轢かれ 誤解は誤解のまま 死に方

          知らないけれど、覚えている

           僕は忘れ症なので子どもの頃のことはほとんど覚えていない。特に家族との記憶はほとんどない。だってまだ家族は現在進行形で形こそ変わっているけれど続いているから。   そんな僕でも昔の記憶は覚えている。僕には不思議な記憶もあるので本当にそれがあったのかは知らない。小さい頃によく母親にこんなことあったよねと言ったのに「知らないよ」「なかったよ」と言われ、誰も覚えていないと言ったようなことも多かったからだ。でも僕はそれらの記憶をおぼえている。  僕と姉は7つ離れている。つまり僕が生

          知らないけれど、覚えている

          街に関わるということ

           普段のnoteではなんか本のこととか音楽のこととか、自分の考えみたいなことを書いてるけど普段の僕はまちづくりに関わる大学生的な存在なのでございます(そういう学部)まぁ、教職課程も取っているからそっち系についても学んでるんだけれど…  まぁ、そんなこんなでまちに出ていく機会も他の人よりかは多いし、まちで実際に活動をする機会なんかもあるわけで、実際この前(と言っても一ヶ月くらい前なんだけど)あるところで子ども向けの街歩きイベントをやりました。まぁ反響は上々といったところでまた

          街に関わるということ