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教えるって、離乳食みたいなもんで

こんばんは。梅雨入りしてジメッとした日が続いていますね。歩道で一生懸命這うカタツムリを見て癒されました。


この頃、大勢の人に自分の知識や経験を教える機会が多くありました。
今まではずっと話を聞く、教えてもらう側だったから、いつの間にか自分が年下へ話す立場になっていることに驚いています。

年下の子達に、どんなことを教えられるだろう。どんなことを教えてもらえたら嬉しかったり勉強になるかな、とかいつも考える。

そこでいつも意識していることが、「どれだけ柔らかく伝えられるか」ということです。
堅苦しい言葉とか使い方が難しい言葉は、耳に入りにくいです。鼓膜と馴染みが悪いというか。
脳にまで浸透させるには、ちょっと噛み砕いて伝える必要があるんじゃないかなって。

教えることって、離乳食と似ていると思うんです。
赤ちゃんは固いものがまだ食べられないから、柔らかくして咀嚼しやすくするのと同じように、難しいことを柔らかい言葉にしてから咀嚼してもらう。
親近感を持ってもらえるように、わかりやすく楽しく伝えることを心がけています。

言葉の使い方だけじゃなくて、声色とかテンポとか表情とか身振り手振りとか。
そういう複数の要素が絡み合って、人って話を聞くようになると思うんです。
授業で生徒たちと接していて、余計に感じました。

上手く教えられると、興味をそそられて浮かんだ質問を生徒から聞かれることが増えます。
「私はこう思ってるんですけど、どうやったらいいんですかね」みたいな、自己開示も介した質問になるんです。
それがああ伝わったんだなって実感する時です。


元々はめちゃくちゃ口下手でした。喋る前に考えすぎたり、焦ったりして伝わらないことが多かった。話すことが苦手だし、あまり好きじゃなかった。
人に対してめちゃくちゃ緊張してたし、「上手く喋れなかったらどうしよう」って不安が膨らみすぎた。

だから、自分が教える時に、相手がわからないであろうことを予想できるようになります。わからなかった頃の自分と重ね合わせて、同じ気持ちになれるんです。自分が教えてもらう時に感じた疑問とか不安を解消させるように、丁寧に、リアルに、教えています。
「わからない人の気持ちがわかる」。教える立場として忘れてはならない心がけだと思います。

もちろん、場数も大事です。
大学生になって接客業を始めたりとか、授業で人前で話すとか、大人と接する機会が格段に増えて、対話に怯える暇がなくなりました。
今では、(特に年上の方と)話す時に物怖じせず、「話すの上手だね」と言っていただけます。高校時代までの自分に、今の姿を教えてあげたい。

まだまだ説明下手で、うまく伝えられないこともあるけど、誰と話す上でも、噛み砕いて、柔らかくして、包み込めるような言葉を、かけてあげたいな。

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