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61歳FIRE生活【中国人の元部下】 24.6.24 Mon.

元勤務先の〇君から久しぶりの連絡をもらった。
〇君は、中国は東北地方、北朝鮮との国境の街、吉林省の出身。民族的には朝鮮民族で、中国語と同等以上に韓国語ができるらしい。

体に似合わず、面倒見が良く優しい性格の人だ。若い部下が慕ってくるのも頷ける。強い中国訛りの日本語で一生懸命話す姿が思い出される。

そんな彼が、辞めてから2年も経つ僕に、飲みの誘いをLINEで連絡してきた。「相談事でもあるのかな。ひょっとして転職でもするのかな。」

ということで、〇君の地元である東北料理が食べれるという東京上野の中華料理店「千里香」で落ち合うことになった。

久しぶりに見る〇君の優しい笑顔。
結局、大した話はなかったのだが、新たな上司の愚痴やら新体制への不満やら、ストレスが溜まっていたようだ。

組織や人事への不満は、中国人も日本人も変わらない。
そして、お世辞と知りつつも、「フレッドさんがトップの時は良かった。」なんて言ってくれるから嬉しくなるではないか。

一通り、彼がどうした。彼女はどこへ異動した。例の新製品がとん挫している。なんて話を聞きながらも、どこか上の空、サラリーマンにはもう戻れないんだろうなと感じた。
やはり半年以上もビジネスの現場から離れている内に、牙を抜かれた虎になってしまった。

さてお店の味は、さすが地元出身者が一押しする店だけあって、一品一品が珍しく、かつ実に旨かった。特に羊肉串はおすすめだ。

〇君との会話で、すっかり気持ち良くなった僕は、収入もないのに気前よく奢って店を後にした。

最近何かとメディアで話題の中国。
あまり良いイメージが持てなくなりつつあるけれど、こうやって一人一人と向き合うと実に良い人達が多い。
そして、将来を憂い、懸命にもがいている。

〇君の若い部下たちを思う気持ちが、しみじみと感じられる愚痴話だった。

つづく。



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