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定年引退後7カ月「引退ってどんな気分? 退屈しませんか?」と聞かれる日々

61歳でサラリーマン生活に終止符を打ち、専業主夫となって早7カ月。

長年、やりたくてもできなかった事柄に手当り次第に手を出していたが、ようやく少しづつ方向性が定まりつつあるのを感じている。

人様に言うほど大層なことをしている訳ではないが、重い腰を上げ、新たな事柄に一歩踏み込むことで見えてくる新たな世界を楽しんでいる。

この歳になると、大抵の事柄は長年の経験から、やらずとも想像し得てしまい、何となくこんなものだろうと決めつけている自分がいる。
これこそが老害の始まりではなかろうか。

しかし、想像と実体験には大きな違いがあり、今のところ、新たな発見の連続に驚くばかりの日々。欲を言えば、これらが幾ばくかのお金になれば、もっと楽しめるのかもしれない。

noteで記事を書く。youtubeに動画を投稿する。
今までどちらかと言うと、SNSやyoutubeなどとは距離を置き、毛嫌いしていた。ヤンチャな人たちが好き放題やってる世界だと思っていた。

それが今や、noteやyoutubeプレミアム会員にもなり、世界中から投稿されるコンテンツから大いに刺激を受け、自らの投稿ネタも探す日々。

やっぱりこの世の中はおもしろい、と思いながら定年引退人生を過ごしてるのだが、多くの同年代の人達は懐疑的に感じるらしい。

サラリーマン時代の先輩・後輩・同僚に会うたびに、決まって聞かれることがある。もちろん、ほぼ全員が仕事を継続している。

引退ってどんな気分?
退屈しませんか?


まだたった7カ月間の新米定年引退専業主夫だが、「ストレスがないことがストレス」と言えるくらい気分の良い毎日を過ごしているし、日々自分のやりたいことに集中できる充実感に浸っている。

まだまだ、読みたい本も観たい映画もあるし、行きたいところも体験したいことも山ほどある。
たぶん死ぬまで退屈を感じないような気がしている。

そして、いつも僕は尋ね返してしまう。

逆に、なんでそんなに働きたいの?


上級管理職や経営層に上り詰めた一握りの勝ち組サラリーマンや、「ローンがまだ残っている」「子供がこれから大学で」、なんて言うのなら、それなりに理解できるのだが。多くの返事はそうではない。

「家にいてもやることないし」
「周りの皆も働いてるし」

40年近くも働いた挙句、やりたい事もないとは、あまりに淋しいではないか。まさに「社畜」が生み出す悲劇のように感じてしまう。

つい先日、偶然にもアマゾンプライムで「生きる-LIVING」と言う映画を観た。
かの有名な黒沢明監督の「生きる」のリメイク版らしい。

決められた時間に、決められた場所で、決められた仕事をする。そこに情熱はなく、癌で余命が僅かと知っても、遊び方もわからない。

どう考えても悲しすぎる。
この映画の主人公の場合、今一度…。

毎日のルーティーン


僕の妻はフルタイムで働いている。つい半年前までは、家事のほとんどをこなしながらフルタイムで働いていた。あらためて感謝でしかない。

そして僕の一日は、妻より先に起きて、朝風呂に湯を貯め、簡単な朝食と香り高いコーヒーを用意するところから始まる。

洗濯、掃除、買い物、炊事と、家事一切を引き受ける専業主夫生活もかなり板についてきた。

午前中は、大抵英語の勉強に取り組んでいる。
かれこれ30年前に、海外赴任の機会を得て、7年間米国に住んでいた。そこそこ英語は話せたはずだが、四半世紀を経て完全に錆び付いてしまった。

この先、海外旅行計画が目白押しとなる中で、かつての英会話スキルを取り戻したい。youtubeをフル活用して英語を聞き、ペーパーバックを読み漁る。

午後からは、バックカントリースキーやダイビングで撮りためた動画の編集とyoutubeへの投稿。たまに気分が乗ればnote記事を書いたりと、アーチスト気分に浸っている。

いつか、世界中の人々が注目するようなバズる投稿をしてやろうと、ひそかに目論んでいるが世の中そんなに甘くはない。もちろん、だれも期待していないだろうが。

夕方からはランニング。
いわゆる健康寿命は強く意識せざるを得ない。
どんなに人生を楽しもうとしても、健康であってこそ。

ランニングを終えたら、大急ぎで晩ごはんの支度をする時間となる。

毎月のルーティーン


因みに、定年引退後は、毎月どこかへ旅行に出かけてきたし、今後もあちこちへの計画を立てている。

和歌山串本や愛媛由良半島でのシーカヤック・キャンプ旅。
八甲田山や蔵王温泉でのバックカントリースキー旅。
沖縄慶良間や八丈島でのダイビング旅。

今後は、海外辺境の地への旅行もアレコレと調査中だ。

しかも、バックカントリースキーや海外辺境の地への旅ともなると、健康であることは当然ながら、この先存分に楽しめる時間はそんなに長くはない。

僕には、公的年金が貰えるまでは、「とりあえず働く」などと言う時間的余裕が持てる気がしなかった。

そしてもう一つ、仕事を辞めた理由がある。
スキーやカヤック、ダイビングは、以前からの僕の趣味だが、徹底的に楽しむにはどうしても1週間程度の連続休暇が必要だった。

昭和世代サラリーマンとしては、この休暇確保にはいつも苦労したし、有給休暇は何故か後ろ髪を引かれる思いが拭えなかった。

お金は大丈夫か


ラッキーだった。
4半世紀前の21世紀に入った頃、何となく株に興味を持ち始めた。それから、少しづつ買い進め、多少の失敗も経験しながら、投資を継続してきた。

今では、誰もが推奨する投資信託を中心にした「長期・積立・分散」投資にシフトしているが、4半世紀も継続していると、それなりの金額が積み上がってきた。
年金も含めると、生涯においてそこそこの生活は維持できるだろう。

と言うことで、多くの人に聞かれる
「引退ってどんな気分? 退屈しませんか?」

おそらく多くの人が、迷い、疑問に思いながらも、踏み切れないでいるのだろう。

全く問題なし。
今のところ、これまでとは違う人生を選んだことに後悔はない。

つづく。



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