【ゆるっと養生】風の邪気が呼び込む不調別養生
みなさん、こんにちは。
養生では、かぜは自然界の邪気である「風邪(ふうじゃ)」が体の中に侵入して起こると考えられています。
風の邪気は、熱や寒などの他の邪気を呼び込む性質があるので、かぜを引くと寒気や鼻水、咳や熱などの症状があらわれることもあります。
今日はその中からm「青いかぜ」「赤いかぜ」「黄色いかぜ」「白いかぜ」の4つのタイプ別にお話します。
①青いかぜ
ぞくぞくする悪寒や頭痛、透明な鼻水が出るタイプです。
かぜの初期にあたり、熱はなく、汗もあまりかきません。
この時期のかぜは体を温めて、寒気を解消することが大切です。
白菜と大根とネギを煮込んだ「三白湯」のスープは、体をぽかぽかに温めてくれます。
「しょうが湯」もこのタイプにぴったり。
すりおろした生姜と黒糖と葛粉と水を、鍋で沸騰させればできあがり。
他にも生姜や三つ葉、ニンニクなども発汗を促し、寒気を追い出してくれます。
このタイプは、お風呂に入って温まるのも効果的です。
②赤いかぜ
熱っぽい、のどの痛みがあるのが特徴で、体の余分な熱を取ることが大切です。
おすすめはりんごや蓮根のすりおろし。
りんごは体にたまった余分な熱を冷まし、潤いを補給し、胃腸を整えてくれます。
蓮根は熱っぽさやのどの痛みなどを潤すことで、炎症を鎮めてくれます。
他にも、ごぼう、菊茶、ミントティーなどがおすすめ。
熱感や痛みや渇きがあるときのネギや生姜、葛根湯は悪化の原因になるので避けましょう。
③黄色いかぜ
色味のない鼻水はエネルギー不足、黄色い鼻水は体の中に余分な熱がある状態。
どちらにも必要なのは、胃腸を整え、体を温める、お粥や芋類。
透明な鼻水にはしそや生姜、黄色い鼻水にはバナナもおすすめ。
胃腸が弱る冷たいもの、生もの、味の濃いもの、揚げものは避け、加熱した消化に良い、あっさり味で養生しましょう。
④白いかぜ
かぜが長引いて乾いた咳が出るタイプです。
このタイプは何よりも「加湿」が大切で、発汗によって体の潤いを奪う入浴は控えると良いでしょう。
おすすめ食材は、梨、大根、杏仁豆腐、りんごなど。
また、酸っぱい味と甘みを合わせると潤い力がアップすることから、梅干し粥やはちみつ大根もおすすめ。
りんごや梨は、単体で酸甘味の潤い力があります。
養生ではかぜは、体の中に侵入しようとする風の邪気をはね返せば良いと考えられています。
はね除ける力は、不摂生や不規則な暮らし、暴飲暴食、疲れや過度なストレス、寝不足などでも消耗します。
ですから、日ごろから冷たいものや揚げものなどの胃腸を弱らせる食事をさけて、加熱した消化に良いものを食べること。
ストレスをなくすのは難しいので、上手に発散する方法を見つけておき、定期的に発散しましょう。
加湿や潤い食材を取り入れ、うがいや手洗いなどの基本的な予防も忘れずに。
そのときどきの気候に合った服装を選び、うっかり体を冷やさない。
夜は湯船にゆっくり浸かって自律神経を整え、その日の冷えはその日のうちに散らしましょう。
そして何よりも、日づけが変わるまでには就寝することが大切です。
今日も最後までありがとうございました。