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幼保無償化に思うこと

10月から幼稚園、保育所の無償援助が閣議決定されました。

元保育士として思うこと。

保育料は有料でいいんじゃない?

その前に、やること、あるんじゃない?

保育料は、必要経費として所得に応じて出すべき支出で
生活保護世帯は無料です。

その保育料

無償援助の恩恵をうけられるのは、

保活が成功した方のみ。

そもそも、保育所にすら入れない状況を改善すべきでは?

…と個人的には思います。

そして、最も忘れてはならないのは、
保育士の確保。

保育士の数さえ揃えば、
受け入れ児童を増やせる施設は実はいっぱいあります。

児童に対して、保育士が足りないのです。

毎年、保育士資格を取得する人は、約120万人というデータがあります。

また、保育士資格をすでに持っていても、保育所で働くことを選ばない潜在保育士がどれだけいると思いますか?

2018年のデータでは、約80万人と言われています。

これは、驚きの数字なのではないでしょうか…?

その潜在保育士がなぜ保育所で勤めないことを選んでいるのか。

一番大きな理由は

『自身の結婚、出産』だそうです。

給料が安い、人間関係を抜いてトップとなっています。

保育士は子どもが大好き。
子どものことを何より大切に考える人たちだからこそ、
結婚や出産などのターニングポイントで家庭との両立を悩み、
保育士として働くことをやめる人が多いようです。

早番、遅番、土日の勤務など、不規則な勤務体制。

あまり知られていないようですが、

保護者対応、カリキュラム作成、次の日の保育の準備、行事の準備、研修なども含め、保育士はとても激務です。

保育士の数が足りてないので、
一人の保育士の担当する業務は膨大なものです。


自分の子を育てながら、
とても保育士を続けることは難しい。

そう考えて、保育士をやめる、もしくは資格を持ちながら保育所には勤めない選択をする保育士は、とても多いです。

私自身も保育所で勤めていた時は、

やはり何度か体調を崩しました。

自分の子どもを送迎しながら勤めていましたが、

かなりの激務の上、保護者からのクレーム対応も重なり、
精神的にも体力的にも、つらかったです。

わたし、なんのために保育士になったのだろう…

守るべき大切な幼い我が子さえ、守れなくなり、
我が子が大きくなるまでは、
保育士として勤めることはやめておこう。

そう思って、復帰は見送っています。

子どもを持つ潜在保育士が本当に求めるサポートとは、

①我が子の病気などによる急な休みや、行事参加への対応
②子育てや、介護に応じた勤務体制の調整ができること

です。

主に、このたった二つです。

もちろん給料待遇の改善もありますが、

まず、このたった2つを早急に解決して欲しいと願っています。

色んなやり方があります。

例えば、パート保育士においては、
自身の通う小学校が違う保育士同士でチームを作り、
チーム採用の受け入れ、つまり、ワークシェアです。

学校が違えば、行事の日も違うので、対応が可能です。

一人の保育士の負担は確実に減ります。

幼稚園ママと小学生ママでも、
働ける時間は違うので、
チームを組んでもらってもよいでしょう。

家庭の事情などにより、
がっつり正社員としては働けないけど、
時間に融通のきく条件なら、
少しでも保育所で働いてみよう、とする保育士は増えると思っています。

今はそもそも保育士の数が足りないので、
一人の保育士の労働拘束時間は長い現状は免れないけれど、

こうしたチーム採用ができれば、

潜在保育士が働きやすい環境が整えば

担任は正社員になりますが、
サブの保育士の数は増えることになります。

結果、保育所の受け入れ児童数は増やせるのではないでしょうか? 

莫大な予算を使って、新たに保育所を作るより、
よほど効率的に、待機児童の解消に繋げられます。

他にも、出産後保育士として復帰使用とするママには、
時短勤務ができる体制、
優先的に保育所入所ができる待遇措置など、

色々ありますが、ひとまず今日はこの辺で締めたいと思います。

ここに書いたことは個人的見解に過ぎませんが、

予算をばらまく政策…

なんか納得いかないし、

保活に奮闘するママを早くどうにかしてあげたいな、

私はそう思っています。