これからの教育はビュッフェスタイルでいこう!
「はい、今日の授業は教科書○ページです。」
さぁ、授業のスタートの合図だ。
あなたは、この言葉を聞いてどう感じるだろうか?
「待ってました!やる気全開です!」とモチベーションをあげられる人はどれだけいるだろうか?
正直、学生時代のボクの心の中は
「めんどくさいなぁ」
「全然、興味わかないなぁ」
「早く終わらないかなぁ」
このような言葉が120%をしめていた。
そして時は経ち、ボクは教師になった。
そう、この大嫌いなこの言葉を言う側になったのだ。
ボクは、なるべくこの言葉を使わずに、子どもの興味・関心を引き出せるような工夫をした。
✔︎今日の課題に関係する実物を見せる
✔︎今日の課題に関係する小話から入る
✔︎「なぜ?」と思わせるようなデータを見せる
などなど、導入には力を入れてきた。
しかし、実際には毎日5、6時間分の授業が展開されていく学校教育において、全ての授業にこのような工夫を施すことはほぼ不可能・・・。
しかも、「うまくいった!」と思うような導入でも、全員が興味をもてているわけではない・・・。
「何だか違うんだよなぁ」と言う気持ちが常にボクの中に住みついていた。
その答えはすごいシンプルだった。
そう、いくらボクが努力したところで
子ども自身が、学ぶ内容、学ぶ方法、学ぶタイミングを少しも選べていない!
という事実は少しも変わっていなかったからだ。
ただただ、先生から与えられる内容をテストのため?成績のため?にこなしていく。
そこには、「知りたい」「学びたい」という人間の根底にある、ものすごーく大切な学習欲・成長欲が欠如していたのだ!
いってしまえば、少しもお腹の空いていない子どもに対し、先生が勝手に選んだ料理を運んでいっては「いいから黙って食え」と強要しているようなものだ。
これでは、少しも美味しくないし、栄養にはならない。中には、嘔吐してしまったり、食べることを拒絶したりする子もでて当然だろう。
そして、このように一方的に与えるシステムを続けている限り、自分で自分の成長に責任をもつことはできないだろう。
言葉は悪いが、これではまるで養豚場ではないか・・・。とさえ感じてしまう。
ボクが言いたいことは、もっと
必要性を感じる体験(知りたい!学びたい!と感じる体験)
自ら選択する体験(学習内容、学習方法、学習タイミングを選ぶ体験)
が子どもには必要!ということだ。
「とはいっても、子どもが1から選んで学び取っていくのは無理でしょ!」
という声もあるだろう。
確かに、「ほら自由にしていいよ」といきなり放り出すのは余りにも無理がある。
例えるならば、まだ、獲物を狩る力のない幼い子ライオンを広いジャングルに一匹で解き放つようなものだろう。
まずは、獲物の狩り方を教えていく必要がある。実際に、ライオンは弱った獲物を用意して、子どもに狩らせる体験をさせている。
ここで大切なのは、お膳立てはするが、最終的には子ライオン自身に狩らせる!ということだ。決して、いつまでも大人が狩った獲物を与え続けたりはしないのだ。
このシステムを人間界に導入するとするなら
「ビュッフェ形式の学習システム」
なのではないだろうか。
つまり、学習内容は大人が用意するが、どの内容から取り組むか、どの方法で取り組むか、いつ取り組むかは自分で選ぶということである。
実際に、ドイツ生まれ、オランダ育ちで有名なイエナプラン教育では、子ども自身が自分の時間割を組むというシステムが導入されている。学ぶ場所も自分で選ぶという徹底ぶりだ。
教育先進国のフィンランドも、幼い頃から自分でスケジューリングする力を身につけている。
日本に比べて、格段に
「選択」するという体験をたくさんしている
のだ。
余談になるが、選択する自由は幸福度の向上にも寄与する。
だから、オランダやフィンランドの子どもの幸福度は高いのか!と納得させられる。そして、日本の幸福度の低さといったら・・・。この話をし始めると長くなりそうなのでこの辺にしておこう。
まとめると
大人の都合で一方的に与え続けるのはもうやめよう。
子ども自身が責任をもって選択する!という経験を積ませよう。
ということだ。
そのためには、画一一斉型の授業形式から抜け出し、個別最適化した学習形式に進化させる必要がある。
1人一台PC、1人一台タブレットが実現しつつある現代において、このことはきっと可能だろう。
子どもに学びの主導権を返し、豊かに成長させてあげよう!
以上、ガクせんでした。
最後までお読みいただきありがとうございます。
良い1日を!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?