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不倫を繰り返され離婚を決意。別居を経て再び2人で歩む道を選んだ

夫に見切りを付けて離婚を決意した私と、別居を経て変わっていった夫、そんな夫を見て変わっていった私の心境を語ります。

離婚を決意し、密かに新居を決めた私

前回の記事に書いた通り、再構築を決意した私とは裏腹に、不倫がバレて心の安定を失った夫は、再び不倫に走りました。

【前回の記事はこちら】
不倫や離婚に悩み苦しんでいる誰かに、私のツラい経験が少しでも役に立つなら

夫に見切りをつけた私は、夫にバレないように新居を探し始めました。
秘密裏に行動していたのは、離婚を告げてからも同じ家で過ごさなきゃいけない期間を短くしたかったことと、慰謝料や財産分与の話をしたら夫が逆上して暴力を振るって来る可能性があったため、逃げる場所を先に用意しておきたかったのです。

新居を見つけると同時に、それまで扶養の範囲内で働いていたパート先にフルタイムで働かせてもらえるようにお願いをしておきました。

離婚を決意したら気持ちがスッキリ

年始に不倫発覚してから、私はどうにか夫の気持ちを自分に向けたいともがいていました。でも夫には既に次の好きな人がいると知ってからは離婚が現実味を帯び、私は徐々に自分の気持ちの整理をしていきました。
「これが2人で過ごす最後の誕生日だな」とか「これが最後の結婚記念日だな」とか考えていました。

実際に2人が会って不貞行為に及んだことで夫への未練はすっかり無くなりました。夫がクズ男に徹してくれていたおかげで、この人のために自分をすり減らすのは時間の無駄だと分かったのです。
フルリフォームしたばかりの綺麗な物件が見つかり、新たな生活へと心を躍らせていました。初めての1人暮らし、楽しまないと!って。

諦めたことで逆に、夫に対して優しく接することができました
相手にイライラしたり文句を言うのは、相手とこれからも付き合っていかなきゃと思うからであって、今後付き合わない相手のことなんてどうでも良く、怒りなんて湧いてきません。
離婚がキッカケで改心して誰かと幸せになれるならそれが良いと思っていました。

一方の夫は、女に会ってから態度が少し変わった感じがしました。
久しぶりに私を可愛いと言ったり、料理を褒めたり、沢山触ってきたり。
「会ったら女がイメージと違ったのかな」と思いました。

離婚を告げたら夫の態度が一変

引越し日も決まり、フルタイムの仕事開始日も決まり、準備万端で夫に離婚を告げました。

「あなたとお別れすることにしました。私は家を出て行きます。家のローンはペアローンなので離婚前に2人で売却しないといけないから、あなたも新居を探してくれる?」

何の感情も込めず、相談ではなく決定事項として淡々と伝え、夫も「わかった」と言いました。
しかし数時間後、「もう一度最後のチャンスをくれないか」と言ってきました。「最後のチャンスは年始の不倫発覚時だった」と突き放し、「今までありがとう」と握手しました。

それから数日は、夫は私への悔いを残さないように過ごしていました。私が行きたがったのに行けていなかった場所へ連れて行こうとしたり。
でも私はできるだけ家にいないように外出していました。

そしてまた「やり直してほしい」と言われました。
普段自分の非を一切認めない夫が、泣いて土下座してきたのです。
「1人だと何もする気になれないし、何をして良いのか分からない。自分がバカだった。」

ボロボロになった夫を見ながら「もう心の病なんだろうな」と思いました。

「あなたは結婚に向いていない」
「不倫したいなら結婚しちゃだめ」
「不倫を許してくれる女性の方がお似合い。不倫相手みたいな女性の方があなたにお似合い」
「あなたが今私を引き留めているのは、私を愛してるからじゃなくて、1人になるのが怖いだけ。さっさと女の元に行けば良い」
「自分に向いていない生き方は苦しい。自由に恋愛を楽しむ人生を送った方が、あなたは幸せになれる」
そういった言葉を夫に浴びせました。

夫は泣いて頭を横に振るばかり。震える手で私の手を握り、女に電話をして別れを告げ、女と繋がっていたアプリのアカウントを削除していました。

夫の目が覚めれば、こうなることは分かっていたんです。

それでも別居は決定事項

私が不倫されたのは、私がナメられていたからだろうなと思うんです。
精神的に不安定で直ぐ体調不良になってしまうため、仕事をセーブして扶養の範囲内で働いていた私でしたから、「こいつは俺がいないとダメなんだ」という驕りが夫の中にあったんだと思います。
態度が豹変した夫を見て「ひょっとしたらこのまま変わってくれるかもしれない」と気持ちが一瞬揺らぎましたが、ここで家を出なければまたナメられるだけです。
それに、きっとその一瞬の迷いは今後の1人の人生への不安による一時的な感情だし、散々嘘をついてきた夫の言葉なんて信じられるわけがありません。

本気で変わろうと言う気持ちがあるなら、別居の間にその気持ちを証明してと伝え、別居を開始しました。

一人暮らしは楽で、ノーストレスで、単調だった

別居する前はとにかく不安でした。元々会話が多い夫婦でしたし、お互い家にいる時間が長くて基本的にどこに行くにも一緒だったので、寂しいだろうなって。

でも意外と寂しくはなく、自分のペースで過ごせることがとても快適でした。料理も好きじゃ無いので、夫がいなければ毎日同じメニューでも良くて、とにかく楽でした。
脂っこいものが好きな夫に合わせる必要もなく、自分の美容と健康だけを考えたものだけを食べられることも幸せでした。

精神的に不安定で仕事をセーブしていた私ですが、それは家庭も仕事もちゃんとやらなきゃという真面目な性格によるものが大きく、家庭が無く仕事だけやってれば良い状況ならバリバリ働けるということが分かりました。

朝夕のお散歩を楽しんだり、ゆっくり本を読んだり、Google Mapでお店を調べて行ってみたりして「あぁ、自分はこういうことが好きだった」と感じました。

でも、リモートワークでずっと家で働いていると、1日中誰とも話さない日々が続きます。
Tverを観ていても、1人で観ているとあまり面白いと感じられませんでした。
1人で湯船に浸かっていると「おばあちゃんになってもこうやって1人で過ごしているのかな」と思いました。
私の一人暮らしは、穏やかで、ノーストレスで、喜怒哀楽が無い単調な日々でした。

フルリフォームの綺麗な内装の部屋でしたが、建物自体は古い木造のもの。
引越し早々にGが出るし、田舎なので虫も沢山入ってくるし、買い物も一苦労、真冬は部屋の中が寒くて…
夫がいることで贅沢できていたこと、楽に生活できていたことも実感しました。

夫が誰かと幸せになるなら、それは私じゃないとおかしいという考えが芽生えた

別居を始めてから、夫はどんどん憔悴していきました。
それでもなんとか私が戻ってくるように頑張っていると言うのが伝わってきました。
離婚を決めた時は「もうこの人は変わらない」と見切りをつけましたが、「変われるかもしれない」と思うようになりました。

今は結婚はもう懲り懲りで、離婚したらもう絶対に結婚なんてしたくないと思っているけど、高齢になって「1人は嫌だ」と結婚する人も多い。
それに、結婚しないとしても恋人は欲しい。
でもそうなったとき、私は幸せになれるのだろうか?と考えました。
夫と離れても、夫に付けられた深い心の傷は一生私を苦しめるでしょう。
他の人のことも「この人も浮気するんじゃないか」と疑心暗鬼になってしまうんじゃないかなと思いました。

離婚を決意したときは、夫が改心することなんて考えられなかったし、もし離婚がキッカケで改心して誰かと幸せになれるならそれが良いと思っていました。
でも、こうやって私とまた一緒に暮らせるように努力している夫を見ていると…
夫が改心して誰かと幸せな日々を送るのだとしたら、その相手は私じゃないとおかしいんじゃないかって思うようになりました。

1人で大丈夫という自信がついたから、2人で歩む道を選んだ

元々私は精神的にも経済的にも夫に依存していたのですが、離婚を考えたらその状況の恐ろしさを実感し、自立しなければと思いました。
一人暮らしをしてみて、私は1人の時間を快適に感じられる人間であるということが分かりましたし、自分で生活費を稼ぐ環境も作れました。

そして一人暮らしを始めて半年後、また夫と一緒に暮らし始めました。
家族からは「別居婚でも良いんじゃないか」と言われましたが、夫にとって別居婚という形は無しで、別居するなら離婚するらしいので一緒に暮らすことにしました。

まだ戻ってから半年くらいしか経っていませんし、戻ったからと言って「もう一生添い遂げます」という状態では全くありません。
夫を許すなんてことは一生無い。一度不倫されたらもう「一生執行猶予」状態です。
でも、1人になれる自信がつけば、離婚なんていつでもできるんです。夫が有責配偶者になってしまったのですから、離婚の決定権はもうずっと私の元にあるんです。
だったら、夫が努力し続ける間は一緒にいてみようと思ったんです。

別居は色々な気付きがあるのでオススメ

離婚に悩んで踏み切れない人の中には「夫がいないと生活が不安」という意見も多いと思います。小さなお子さんがいれば尚更不安でしょう。
でも、やらなければいけない状況になれば、やるしかないんです。
こちらが離婚を切り出さなくても、相手から離婚を切り出されるかもしれません。
誰かに依存した幸せの形は脆く、危ういものです。

不倫されて何年も夫と口をきいていないという知人がいます。
子供が大きくなるまでは離婚しないし、離婚までの間に色々準備して夫を捨ててやると言っています。
でも彼女はパートを見つけてもすぐ辞めてしまいます。結局旦那様の稼ぎで生活ができてしまうから、危機感が無いんだと思います。
将来的に離婚を見据えているなら、社員登用制度があるところでパートを始めた方が良いとアドバイスしましたが、何もスキルが無いからと諦めています。
でも、彼女の人生の中で一番若いのは今なのに、今行動しないでいつ準備を始めるのでしょう?
結婚は損得で考えろと言う人もいますし、愛情が無くなっても生活のために離婚しないという選択を責めているわけではありません。
でも、だったら稼いでくれる夫には感謝をして、今の生活を楽しんだ方が良いです。
「離婚したいのに離婚できない」と不満を言いながら何も行動をしないのであれば、自分を不幸にしているだけです。

別居は最初の2〜3ヶ月くらいは寂しさや不安も多いかもしれませんが、時間と共に「意外と大丈夫じゃん?」と思える人も多いんじゃないかなって思います。視野が広がると思います。
少しでも自立して状況を変えたいと思うなら、別居も検討してみてはいかがでしょう?

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