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マジで「ニャロメ」
ぼくは将棋に詳しくない、まったく詳しくない。どのくらい詳しくないかというと
ニャロメのおもしろ将棋入門
を読んで満足しているレベルだと思ってもらえばいい。
まったく将棋を知らないレベルだと言っていいのだが、それでも
羽生さんが藤井聡太五冠に負けましたね
ということを話したい。ということなので、将棋を好きな人がうっかりこのページを開いてしまった場合は、
こいつはマジで「ニャロメのおもしろ将棋入門」レベルだ
と思ってすばやく閉じてもらいたい。最初にことわっておくので、最後まで読んで怒らないように。
マジで詳しくない
ちなみに、ヤフコメで「藤井 v.s. 羽生」について多くの人が感想を述べているのだが、その多くが、
私はあまり将棋に詳しくないんですけど・・
私はヘボ将棋指しなんですけど・・
という風に書きだしている。しかしこれらはすべて謙遜にすぎない。しかしぼくはちがう。
100%『ニャロメのおもしろ将棋入門』レベルなのである。日本人の謙譲の美徳でいっているのではなくて、マジで「ニャロメ」レベルなのである。
そんなぼくがヤフコメを参考に、「藤井 v.s. 羽生」がどういう勝負だったのかを想像しているんだけど、たくさんの人が語ってくれているので、シロウトなりにどういう戦いだったのかなんとなく分かった。
ちなみに「負けた」と書いたけど七番勝負の一局目に負けただけであり、これは日本シリーズで一戦目に負けたこととまったく同義であり、二局目は1月21日だそうだ。日本シリーズで初戦、二戦目と負けたらすごく苦しい のと同じで、最悪4タテも考えられる。
そういう一戦目だったのだが、羽生九段に悪手はなかったのだそうだ。つまりノーエラーで負けているようなかんじで、羽生さんはミスをしなかったけど、それでも藤井さんに押し切られたという格好である。羽生さん自身、
どこが悪かったのかわからない
とコメントしている。藤井五冠というとよく「コンピュータ」と言われるけどそんなに簡単なものではないのだと、ヤフコメと方々もいっている。
コンピュータなら他の棋士も持っているし、藤井さんだけがソフトを独占しているのではない。それでも藤井さんが手がの付けられないほど強いということなのだそうだ。
そのうえで、ニャロメレベルのぼくも、ニャロメなりに羽生さんを好きなのである。その理由をちょっと書いてみたい。
羽生さんは哲学者
「Number web」に、2022年10月6日発売のNumber1060号『[ロングインタビュー]羽生善治「来るべき、小さな光」』が特別無料公開されている。
ぜひこれを読んでください。以下は、羽生さんのどういう所が「ニャロメ的に好きなのか」をこの記事からサクッと引用しつつ終わります。
まず、羽生さんのカッコいいところは、
結果を出し続けている哲学者
みたいなところである。
このインタビューでも、聞き手の高井さんいわく「これまで羽生さんに、なぜ闘い続けるのか、というたった一つのことを聞き続けてきた」のだそうだが、繰り返しこう帰ってくるという。
闘うものは何もないんです。勝つことにも、将棋を指すことにも意味はない。だから突き詰めちゃいけない
羽生さんの原動力は知的好奇心であり、大勝負に負けても知的好奇心が勝ってしまうタイプの人だ。そういう羽生さんが、AI時代にみごと対応し、復活したというのが、ニャロメ的にも興味深く思える。
彼がAI時代に対応できていなければ、単に「プレAI期」のレジェンドでしかなかっただろう。いまAIについて何を語っても負け惜しみにしか聞こえないかもしれない。しかし羽生さんは去年復活し、ついに藤井五冠への挑戦権を得ている。
そういう羽生さんが、AIというものをどうとらえているのかというのがこのNumber記事の読みどころであり、これからの時代に人間がAIをどのようにとらえたらいいのか。おそらくその最先端を言っているのではないかとニャロメは思う。
AI時代の到来前に無敵誇った羽生さんが、いま
自分の頭で考えるのは大事ですけど、AIを見ないのは現実的ではないし、もの凄い時間の無駄なんです
と、こうおっしゃっている以上、そうなのだろう。ただし、
ただそれは、人間の可能性を奪っているかも知れないんですよ。大きなイノベーションって確率や統計ではないところから生まれてきている。
こうも言っているのでやはりそうなのだろう。なんといわれようが羽生さんがそう言ったら、ニャロメ的には
そうなのだろう
しか言えないのだが、その上で、羽生さんが
いや、きっとあるはずなんですよ。AIの枠組みと、その外側のAIが評価しないところとの『間の場所』が絶対にあるはずなんです。
こう言っているのが同世代としては心に響く。ニャロメの能書きはこのくらいにしてまあナンバーを読んでくださいな。
前編と後編があり、これが前編です(後編は前編からリンクしています)。
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