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ウェブ上で声が届く範囲は上下10歳

最近、確信を深めつつあることがあって、それは、

ウェブ上で自分の声が届く範囲は、どうやら上下10歳

だということ。

たとえば、ぼくは50代前半なので、声の届く範囲はだいたい40代前半から60代前半までということになる。

もちろん、例外もあって、極端に影響力の強い人の声はもっと遠くまで届く。たとえば数百万人レベルでフォロワーを抱えている人なら20歳年下の人にも声が届くだろう。

キアヌ・リーヴスは今年57歳だけど、たぶん30代の人たちにも直接影響を与えることができる。イーロン・マスクもそうで、1億人のフォロワーを抱えているのでずっと年下の世代にも声が届く。ただし、こういう人たちは例外中の例外だ。

そして、べつに例外的な存在にならなくても、ごくごく一般的な人でも、声の届く範囲が

前後1歳

なんてことはなくて、ふつうにしていれば、前後10歳程度にはとどく。ただし、そのことを自覚していなければならないんだけど、多くの人はそこに無自覚のようにみえる。

ちょっと怪談界隈を例にとってみよう。

稲川淳二さんは怪談界のドンであり、例外的にとおくまで声の届くタイプの人だ。ぼくより20歳年上だけど、ぼくには彼の声が直接届いている。もしかすると40代の人まで直接届いているかもしれない。とはいえ、いくらドンでも30代前半になるとちょっときつい。

さて、怪談界で稲川さんより約10歳年下の世代と言うと還暦前後の人たちにあたるわけだが、このあたりが長年、怪談界を引っ張ってきた主力たちだ。

代表的なプレイヤーは北野誠さんで、 ぼくはマコトさんの10歳ていど年下だけど、かれのファンなのでマコトさんがなにを言ったかはほぼ逐一フォローしている。つまり、彼の声は常時50代前半までは届いている。

そのうえで、マコトさんは松竹芸能の後輩にあたる「事故物件住みます芸人」の松原タニシさんを育てた。そのタニシさんがことしで40歳。

タニシさんがふつうに発信すれば、30歳前後の人までは声が届くわけで、つまり誠さんの発言力は、だいたい30歳前後の人まではふつうに届くということになる。

もし、そのタニシさんが今年20歳でデビューしたばかりの若手をそだてあげた場合、彼の声は、その若手のさらに10歳下の、現在10歳前後まで届く計算になる。

タニシさんは北野誠さんとかなり行動を共にしているので、その場合は、マコトさんの声も現在10歳の子どもまで届くことになる。でも、タニシさんが若手を育てなければ、マコトさんの声は30歳の人までしか届かない。

こんなふうに、ぼくの観察した限りでは、発信力というのは世代間をリレーしていくらしいのだ。同世代だけでつるんで若手を育てることをしなければ、声は10歳下までしか届かない。

仮にいま還暦前後の人が、未来についてどうしても伝えなければならない情報をもっていた場合、50代前半のぼくまではふつうに発信すれば届く。

そしてぼくの声は40代前半の人まではかろうじてとどくわけだから、ぼくが還暦の人が持っている情報を本気で伝えようとした場合には、40代前半の人たちまではなんとか届くわけである。

しかし、さらに若い人まで届くようにするには、なにか工夫をしなければならない。いったいどうすればいいのか、いま激しく考えているところだ。同世代の共感を集めている場合ではない。

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