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イヤな相手との関係は距離感だとおもう

このnoteでは毎日なんだかんだ書いているけど、そもそもぼくが一番望んでいるのは日々元気に生きていくことだ。

未来にそこそこ希望を持ち、日々をまずまず楽しみ、他人にあまり不愉快感をかけず、やや前向きにやや明るく生きていきたい。

それが大前提で、あれをやりたい、これをやりたいというのは、そのあとの話であって、すべては元気な自分があってこそ成り立つ。しかし日々元気に生きるのはそれほど簡単なことではない

生きているといろんなことが降りかかってくるので、ただばくぜんと生きていて「日々元気」でいられるはずはない。そうしたさまざまな不測の事態に対応して元気を保つにはテクニックが必要だ。

住めば都?

たとえば「住めば都」という言葉があるけど、これがテクニックである。

「住めば都」の心構えで生きている人は、都会に住んでも、離島で暮らしても、その場の良さを見出して、環境を受け入れ、元気に暮らすことができるが、だれでも自然にそうなるというものでもない。

僻地が、都会にくらべて何が足りないかというと、おそらく、快適な住環境、おだやかな気候、文化的洗練、おいしい食べ物、交通の便、開放的な地域コミュニティなどが足りないことが多い。

都会から越してきた人の中には、いつまでも

あれが足りない、これが足りない

と不満を抱いている人もいるが、「住めば都」の人はわりあい早いうちにその土地の良さを見出して、快適に生活するようになる。

これにはコツがある。あまり相手に期待しないこと。つまり、あまり環境に依存しないことである。

たとえば海のそばで暮らしていて、あまりに深く海に親しんでいると、山のほうに引っ越した時にいつまでもつらい。しかし、海にも山にも適度な距離を置いて楽しんでいれば、どこにいっても平気である。つまりは環境に対する距離感だ。

人間関係も住めば都なのか?

さて、上にあげた「都」の要素として地域コミュニティというものを入れておいたが、これは要するに人間関係である。

さりげなく書いてしまったけど、

人間関係というのは果たして住めば都なのだろうか

というのが、今日考えてみたかったことである。

ぼくはもともと父親との関係が良好ではないのだが、認知症によりさらに劣化した彼と、ここ1か月ほど日々向き合って暮らさねばならなかった。そして、はたしてこれがいずれ「住めば都」になる日が来るのだろうか、と思っていた。

気候や風土に順応できるごとく、この人間関係にも順応し、快適になるのだろうかと。

ちなみに多くの人はそう考えない。合わない人と無理に一緒にいればストレスがたまるだけなので、すみやかに距離を取った方がいいとよく言われる。人間関係の極意は「住めば都」よりは、「イヤなら引っ越し」だと考えられている。

だが引っ越せない人間関係というものあって、親との関係などはまさにそれだ。若いうちは気にしなくてもいいだろうが、警察から親を保護したという連絡が来た際に、無視するわけにはいかない。

距離感がすべて

そうすると「住めば都」でいくしかないのだが、やはり

距離感

がすべてだと思う。ボクシングみたいなものである。

相手の射程距離に入らないようにしながら、つかず離れずを維持する。

イヤな相手はいきなりふところに踏み込んでパンチをふりまわしてくることもあるが、まともに応じないこと。予期せぬパンチを食らって熱くなり、足を止めて打ち合いなったりしたら最悪だ。バックステップするか回り込んで、つかず離れずの距離を保つちつづける。

話は変わるが、現在のウクライナ情勢では、ウクライナ+アメリカとロシアがまともに打ち合っている。本来、ロシアはうまいことまわりこむか、バックステップを使って巧みにかわすべきだった。しかし、大国のプライドがあったのか、相手を侮っていたのかどうか知らないが、足を止めてまともにに打ち合いに応じている。

ぼくもちょっとこういうところがあり、相手に踏み込まれるとまともに打ち合ってしまうので、見ていて反省させられる。合わない相手と打ち合っても、どこまでいっても平行線だし、解決などない。

ところで、カウンセラー、コンサルタント、宗教家(住職など)は、悩み事を持ち込んでくる相手を選べないだろう。合わない相手だから門前払いにするというわけにもいかない。そういう人たちが、どうやって合わない相手をやりすごしているかというと、やはり距離感を大事にしているのだろうと思う。

あいてがイラつくことを言ってきてもまともに応じず、かといって怒りを押し殺すのでもなく、軽くうけながして回り込み、別な角度からプレッシャーをかけるような距離の取り方というのがあるはずで、いま自分は、父親との関係を通してそういう距離感を学んでいるのだと思いたいし、そう思っている。

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